退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

コミック

大島弓子「ダリアの帯」を読む

少し前に、なにかのラジオ番組で紹介された大島弓子の短編「ダリアの帯」を読んでみた。たしか近田春夫と小泉今日子が月イチで放送しているラジオ番組のコーナーだった思うが、どちらが持ち出したのか記憶が定かではない。初出は少女漫画誌『ぶ~け』(集英…

【読書感想】矢部太郎『ぼくのお父さん』(新潮社、2021年)

『大家さんと僕』の著者が実の父を描く、ほのぼの感動の家族漫画。ぼくのお父さん作者:矢部 太郎新潮社Amazon以前『大家さんと僕』を読んで感銘を受けていたので、矢部太郎の新刊ということで見つけて読んでみた。全編オールカラーの豪華な本。絵本作家の父…

電子書籍サイト「ebookjapan」でコミック「強殖装甲ガイバー」を読み終わりました

高屋良樹によるSFマンガ「強殖装甲ガイバー」の既刊分(32巻)を読み終わった。電子書籍サイト「ebookjapan」のチケット制で無料で読むことができたが、その分だけ時間がかかった。漫画 ebookjapan 電子書籍コミック・まんが本棚Yahoo Japan Corp.ブック無料…

藤子不二雄A「ひっとらぁ伯父サン」を読む

先日亡くなった藤子不二雄Aの追悼番組で取り上げられていた、ブラックユーモア短編「ひっとらぁ伯父サン」を読んでみた。初出は1969年『ビッグコミック』4月1日号(小学館)。東京郊外の平和な住宅地にアドルフ・ヒトラーそっくりの男が流れ付き、そのまま住…

電子書籍サイト「ebookjapan」でコミック「強殖装甲ガイバー」を読んでます(無料)

「強殖装甲ガイバー」というSFマンガをご存知だろうか?「強殖装甲ガイバー」とは、高屋良樹によるSFマンガである。1985年に雑誌「月刊少年キャプテン」で連載開始されたが、筆者が遅筆のためいまだに完結していない。2016年7月号から長期間休載している。き…

コミック『美味しんぼ』を読了(事実上の打ち切り)

一昨年から少しずつ読み進めていたコミック『美味しんぼ』(全111巻)を読み終えた。『美味しんぼ』は、雁屋哲(原作)、花咲アキラ(作画)による漫画、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて1983年から連載されていたが、2014年から後述の事情により…

「地上最強刃牙展ッ!」@東京ドームシティ

板垣恵介の漫画「刃牙」シリーズの連載30周年を記念した展覧会「連載30周年記念 地上最強刃牙展ッ! in東京ドームシティ」に行ってきました。会場は東京ドームシティ内のGallery AaMo。原画ファンとしては行くしかない。東京ドームシティでの開催というのは…

よしながふみ「大奥」が日本SF大賞に決まる

よしながふみによる、少女漫画「大奥」(全19巻)が第42回日本SF大賞に選ばれた。このニュースを聞いてもあまり驚かなかったが、SFとしてガチで評価されてよかったと素直に思った。encount.pressジャンル分けするのが難しい作品だが、時代劇でもあり、歴史改…

末次由紀のコミック「ちはやふる」を無料で読む

末次由紀による人気漫画「ちはやふる」の単行本第48巻が10日に発売される。これを記念して同47巻までが同日より11日までの48時間限定で無料公開されていた。yorozoonews.jp講談社のマンガアプリ「マガポケ」をインストールして読み始める。私は途中まで紙の本…

コミック『美味しんぼ』で、ついに山岡と雄山の和解までたどり着いた

一昨年から少しずつ読み進めていたコミック『美味しんぼ』だが、ついに主人公・山岡士郎と父・雄山が和解するところまでたどり着いた(第102巻)。冒頭から雄山と山岡の父子の確執を物語の中心に据えていたコミックの大きな区切りである。美味しんぼ (102) (…

【読書感想】青山繁晴『誰があなたを護るのか――不安の時代の皇』(扶桑社、2021年)

「皇位継承問題」をマンガでわかりやすく解説した本。原作は青山繁晴、作画は ヒロカネプロダクション。紙幅の半分程度がマンガ、残りは解説と資料集という構成。いろいろな気付きがあった。誰があなたを護るのか――不安の時代の皇作者:青山 繁晴扶桑社Amazon…

安野モヨコのコミック『監督不行届』を再読してみた

今年は庵野秀明の年だったといっても過言ではない。映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開されて、ついてにエヴァンゲリオンシリーズが完結した記念すべき年だったし、それに伴い庵野秀明のこれまでの仕事があらためて評価された年でもあった。Amazon…

柴門ふみのコミック『同窓生 人は、三度、恋をする』を読む

柴門ふみのコミック『同窓生 人は、三度、恋をする』(新装版・上下巻)を読了する。同窓生 人は、三度、恋をする〈新装版〉 (上) (ビッグコミックススペシャル)作者:柴門 ふみ小学館Amazon同窓生 人は、三度、恋をする〈新装版〉 (下) (ビッグコミックスス…

柴門ふみのコミック「あすなろ白書」を読んでみた

柴門ふみのコミック「あすなろ白書」(文庫版・全4巻)を読んでみた。1992年から1993年にかけて雑誌「ビッグコミックスピリッツ」に連載され、1993年にテレビドラマ化されてフジテレビ系の「月9」枠で放送されている。女子大生・なるみを中心にした男女5人に…

池袋・サンシャインシティで絶賛開催中の「大ベルセルク展」に行ってきた

池袋・サンシャインシティで開催中の「大ベルセルク展〜三浦建太郎 画業32年の軌跡〜」を見てきました。原画ファンとしては見逃せない企画。当初、今年の1月30日から2月15日にかけての開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で9月…

よしながふみのコミック「大奥」を読了する

よしながふみによる、少女漫画「大奥」(全19巻)を読み終えた。隔月刊誌「MELODY」での連載期間は2004年から2021年に及ぶ。ジャンル分けするのが難しい作品である。時代劇でもあり、歴史改編SF、またジェンダー作品とも言えるかもしれない。2010年に実写映…

【読書感想】野原広子『離婚してもいいですか? 翔子の場合』(KADOKAWA、2018年)

夫が大嫌いなのに家族のために自我を抑えて笑顔で暮らす主婦を描いたコミックエッセイ。離婚してもいいですか? 翔子の場合 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)作者:野原 広子KADOKAWAAmazon画のタッチは好みで読みやすいが、内容はひたすら暗い。もっ…

コミック『美味しんぼ』/山岡と栗田が結婚するエピソードまでたどり着いた

ABEMAでアニメ『美味しんぼ』をエンドレスで配信している。私も面白く見ていたが、何周かしてさすがに飽きた。そこでこれまで断片的にしか読んでいなかった原作コミックを通読することにした。昨年秋から読み始めて、ようやく山岡士郎と栗田ゆう子が結婚する…

篠原健太のコミック『彼方のアストラ』を読んでみた

篠原健太によるコミック『彼方のアストラ』(全5巻)を読んでみた。アニメ化作品を見て、原作漫画を読んでみたくなり紙の本を手に取ってみた。本作は2016年から2017年にかけてウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』で連載されていたSF冒険マンガ。最終…

「月刊ニュータイプ」で技来静也と三浦建太郎の対談を見つけた件

いまさらだが、映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」特集で話題になった「月刊ニュータイプ」(2021年6月号)をパラパラをめくっていた。ニュータイプ 2021年6月号KADOKAWAAmazonひと通りエヴァ特集を読み終えて他の記事をザッピングしていると、技来静也と三…

【読書感想】野原広子『妻が口をきいてくれません』(集英社、2020年)

WebサイトでPVを集めたコミックエッセイの書籍化。サラリーマンの夫と専業主婦の妻、そして子ども2人の四人家族。大喧嘩したわけでもないが、ある日から妻が口を聞いてくれなくなる。家事や育児はフツーになしているが、夫との会話は最小限度にとどまり、妻…

石ノ森章太郎のコミック「仮面ライダー」を読む

現在、TOKYO MXで特撮ドラマ「仮面ライダー」が再放送されている。すでに「ゲルショッカー」が登場する話数まで進んでいるので、残りわずかである。このテレビ放送に触発されたこともあるが、ふと思うところがあって石ノ森章太郎のコミック「仮面ライダー」…

【訃報】三浦建太郎さん死去

漫画「ベルセルク」などの作品で知られる漫画家の三浦建太郎さんが、6日に亡くなった。54歳だった。www.nikkansports.com代表作は当然、1989年に連載が始まった「ベルセルク」(既刊40巻)であろう。中世ヨーロッパをモデルにした「剣と魔法の世界」を舞台に…

国民的少女マンガ「ガラスの仮面」の既刊分を読み直したワケだが…

美内すずえによる国民的少女マンガ「ガラスの仮面」を既刊分49巻を読み直した。安達祐実主演のテレビドラマ「ガラスの仮面」の再放送を見たのがきっかけだが、こんなご時世でもなければ読み直すことはなかっただろう。ガラスの仮面 1 (花とゆめCOMICS)白泉社…

マンガ『北斗の拳』(完全版)を読了した

連休中にマンガ『北斗の拳』(全14巻・完全版)を読み返した。『北斗の拳』は、武論尊(原作)と原哲夫(作画)により、1983年から1988年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載され、当時一大ブームを巻き起こした伝説の作品。若い人はパチンコ屋で見か…

あしたのジョー!展 @世田谷文学館

世田谷文学館で開催中の企画展「あしたのために あしたのジョー!展 -情熱的にあすを生き抜くために-」を見てきました。マンガ原画ファンとしては見逃せない展示会です。「あしたのジョー」は原作者・高森朝雄(梶原一騎)と漫画家・ちばてつやのによる少…

本編を読了したのでコミック「Dr.コトー診療所 特別編 島の子供達」も読んでみた

先日、山田貴敏によるコミック「Dr.コトー診療所」(既刊25巻)を読み終わった。ちびちび時間をかけて読んでいたせいか、また何より未完だっったこともあり、ちょっとした喪失感があった。そうしたなか「特別編」を見つけたので読んでみた。「島の子供達」と…

コミック「Dr.コトー診療所」を読了! 完結してないけどね…

山田貴敏によるコミック「Dr.コトー診療所」(既刊25巻)を読み終わった。2000年に「週刊ヤングサンデー」で連載開始し、その後「ビッグコミックオリジナル」に移籍して連載を続けるが、2010年に掲載が途絶えている。現在、長期休載中である。2003年には吉岡…

安野モヨコのコミック『ハッピー・マニア』を読み終りました

安野モヨコによるコミック『ハッピー・マニア』(文庫版全6巻)を読了。この作品は1995年から2001年にかけて『FEEL YOUNG』に連載されていた(らしい)。ハッピー・マニア 1 (祥伝社コミック文庫)作者:安野 モヨコ発売日: 2001/05/25メディア: 文庫ハッピー…

コミック『サンクチュアリ』を読み終えた。熱い漢たちの生き様に感動

1990年から1995年にかけて『ビッグコミックスペリオール』で連載されたコミック『サンクチュアリ』(原作:史村翔、作画:池上遼一)を読了。文庫版全8巻。戦乱のカンボジアで生き残り、日本に帰国した北条彰と浅見千秋の二人が、腐敗した日本を表(政界)と…