退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【映画感想】『四十七人の刺客』(1994) / 市川崑監督の忠臣蔵

新文芸坐の《高倉健 一周忌 健さんFOREVER あなたを忘れない》の最終日に映画『四十七人の刺客』(1994年、監督:市川崑)を鑑賞。原作は池宮彰一郎の同名時代小説。赤穂事件を赤穂浪士と吉良家側との謀略戦として描いた異色の「忠臣蔵」です。四十七人の刺客 …

NOTTVがサービス停止、やっぱり電波行政との癒着かな…

NTTドコモとそのグループ企業mmbiは11月27日、スマートフォン向けマルチメディア放送の「NOTTV」を2016年6月30日に終了すると発表されました。www.nttdocomo.co.jpNOTTVとは、地上アナログ放送終了後のVHF-Highバンドの帯域を使い、2012年4月からスタートし…

【映画感想】『幻の湖』(1982) / 愛すべき国産のキング・オブ・カルトムービー

シネマヴェーラ渋谷の《巨星・橋本忍》で映画『幻の湖』(1982年)を鑑賞。橋本忍が原作・脚本・監督を手がけた、今回の橋本忍特集に最も相応しい作品。幻の湖[東宝DVD名作セレクション]発売日: 2015/02/18メディア: DVD愛犬を殺されたジョギング好きのトルコ…

【映画感想】『憎いもの』(1957) / 愛を売って父に幸福を貢ぐ娘

シネマヴェーラ渋谷の《巨星・橋本忍》で映画『憎いもの』(1957年、監督:丸山誠治)を鑑賞。原作は石坂洋次郎。東宝の中編映画シリーズ“東宝ダイヤモンド”シリーズの第4弾で、名脇役と知られる藤原釜足のレアな主演作。弘前で雑貨商を営む父(藤原釜足)に…

【読書感想】矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル 、2014年)

東日本大震災による原発事故以来、基地問題と原発問題に共通した何かがあると感じた人は少なくないだろう。どちらも、だれもがおかしいと思いながらも止められない。本書はこうした疑問に対し公文書にあたることで日本の歪んだ現状を戦後史を通して明らかに…

作詞家・岩谷時子を聞いたみた

先日NHKで放送された「ミュージック・ポートレイト『秋元康×黒木瞳』」という番組で、秋元康が〈人生の最期に聞きたい曲〉に加山雄三「旅人よ」(作詞:岩谷時子、作曲:加山雄三)を選んだの見たのがきっかけ。加山雄三 - 旅人よ - YouTube一度ちゃんと聞い…

【映画感想】『バクマン。』(2015) / 取捨選択が成功した熱い青春映画

近くのシネコンで映画『バクマン。』(2015年、監督:大根仁)を見てきました。原作・大場つぐみと作画・小畑健による同名コミック(全20巻)の実写化映画。原作漫画が好きなので実写版を見てガッカリしないかと不安だったので見に行くか悩んだのですが、思い…

iPhoneで漢和辞典(漢辞海)

物書堂の漢和辞典アプリ「漢辞海」を導入しました。発売記念セール中だったので少し安く買えました。これまでリファレンス系のアプリを少しずつ揃えてきましたが初めての漢和辞典です。https://itunes.apple.com/jp/app/quan-yi-han-ci-hai-di-san-ban/id101…

ブラヴォーおじさん現る

小さなコンサートに行ってきました。クラシックを学んだ若手演奏家がクラシックからポップスまで幅広い楽曲を披露するカジュアルな演奏会でした。そこに出現しました「ブラヴォーおじさん」。コンサートの一曲目はリスト「ラ・カンパネッラ」でした。パガニ…

【映画感想】『ノー・マンズ・ランド』(2001) / ボスニア紛争を舞台にした反戦映画の佳作

DVDで映画『ノー・マンズ・ランド』(2001年、監督:ダニス・タノヴィッチ)を鑑賞。一見出来過ぎの話にも思えるが、緻密に計算されたシチュエーションで描かれる反戦映画の佳作。ノー・マンズ・ランド HDマスターDVDブランコ・ジュリッチAmazon舞台はボスニア…

コミック「銭ゲバ」を読んでみた。「金のためなら、なんでもするズラ」

先月、映画版『銭ゲバ』(1970年)を観て面白かったので、ジョージ秋山による原作を手にとってみた。「週刊サンデー」に1970年から1971年かけて連載されていた作品。リアルタイムで読んでいたわけではないが、前に読んでから何年経つだろうか。懐かしい。「ゲ…

真田広之主演の時代劇ドラマ「坂本龍馬」を見る

1989年3月に放送されたTBS大型時代劇スペシャル「坂本龍馬」をBS放送で見ました。監督は中島貞夫。真田広之が「元気な龍馬」を演じています。ドラマは龍馬が江戸の千葉道場で修行しているところから始まます。土佐藩を脱藩してからは、志士として亀山社中を…

【映画感想】『海街diary』(2015) / コミック原作の静かな日本映画であると同時に隠れたおっぱい映画かも

目黒シネマで映画『海街diary』(2015年、監督:是枝裕和)を見てきました。吉田秋生のコミック(既刊6巻)が原作で、かくいう私も原作コミックのファンです。人気コミックを安易に実写化する最近の風潮はどうかと思っていましたので、映画化の話を聞いたとき…

iPad Proがデカかった件(12.9インチ)

遅まきながら話題のIPad Proを量販店で触ってきました。手に取った第一感は「デカい」(12.9インチ)。しかし思ったよりは重くありません(713グラム)。それでもプロモーション・ビデオにあるように片手で持つとすぐに腕が疲れてきます。テーブルに置いたり、ソ…

「Mariya's Songbook」で聞く福永恵規

「Mariya's Songbook」というアルバムを聞きました。このアルバムは、竹内まりやが数多くの歌手に提供してきた楽曲の数々の作品の2枚組のコンピレーションアルバムで、オリジナル・アーティストの歌唱による楽曲をまとめたモノです。ざっと見たところ80年代…

【映画感想】『日本沈没』(2006) / 特撮はすごいんだけど映画としては…

テレビ放送で映画『日本沈没』(2006年、監督:樋口真嗣)を見ました。原作は小松左京の同名小説で、映画としては1973年版のリメイクになります。日本沈没 スタンダード・エディション [DVD]草ナギ剛Amazon1973年版が大好きな映画なので、樋口版の公開時に映画…

パリ連続テロ事件で思ったこと

パリで日本時間の14日早朝、コンサートホール、サッカースタジアム、レストランなどで、銃を乱射したり爆発物を爆発させたりする事件があり、合計120人以上が死亡しました。殺害された無辜の市民の冥福を祈りたいと思います。その後、「イスラム国」(IS)から…

【読書感想】牧村康正、山田哲久『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』(講談社、2015年)

日本アニメの金字塔「宇宙戦艦ヤマト」のプロデューサーとして知られる西崎義展の評伝。すばりタイトルの通り「狂喜の沙汰」と言ってよい人生です。表紙のインパクトもすごい。「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気作者:牧村 康正,山田 哲久講談社…

【映画感想】『新選組始末記』(1963) / 市川雷蔵主演の時代劇映画。ラストの握手のシーンがおかしい

先月テレビ放送されていた映画『新選組始末記』(1963年、監督:三隅研次)を録画で鑑賞。子母澤寛の同名小説が原作だが、本作は原作とはまったくの別物。本作は市川雷蔵のスタームービー。市川は密偵として知られる山崎烝(すすむ)を演じ、山崎の目を通した…

クリスマス島の難民施設での暴動騒ぎ

テレビでBBCニュースを観ていると、オーストラリア領クリスマス島の難民受入施設(The Christmas Island Immigration Detention Centre)の暴走騒ぎを報じていました。施設から逃亡しようとしたイラン人男性が死亡したことがきっかけです。ニュースからは難…

【読書感想】 柴田元幸 (翻訳), 木村草太 (監修)『現代語訳でよむ 日本の憲法』(2015年、アルク)

面白い企画の本です。最初、日本国憲法は口語体で書かれているのにいまさら現代語訳とは何だろうと思いました。日本国憲法は1946年11月3日に交付されましたが、同じ日に「英語官報号外」にThe Consititution of Japan (日本の憲法)が掲載されました。これ…

映画館でアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』見てきました

都内某シネコンで『機動戦士ガンダム THE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』見てきました。全4話が予定されているなかの第2話です。機動戦士ガンダム THE ORIGIN II [Blu-ray]出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2015/11/26メディア: Blu-rayこの商…

4インチのiPhoneが登場しそう、でも間に合わない(ショボーン)

一度は開発が打ち切られたと伝えられた4インチのiPhoneですが、再びその登場が噂されています。現在、iPhoneの買い替えを検討しているので気になるニュースです。gizmodo.comあくまでもrumorですが、この情報によれば4インチのiPhoneの登場時期はEarly 2016…

【映画感想】『ブラック・スワン』(2010) / バレエ界を舞台にしたホラー映画

DVDで映画『ブラック・スワン』(2010年、監督:ダーレン・アロノフスキー)を鑑賞。ナタリー・ポートマンが「白鳥の湖」のプリマドンナを演じて話題になったサスペンス映画であるが、もうホラー映画と言ってもいい作品。ブラック・スワン [Blu-ray]出版社/メ…

iPhoneでシソーラスを使う(小学館 オックスフォード英語類語辞典)

先月、物書堂からリリースされた辞書アプリ「小学館 オックスフォード英語類語辞典」を買いました。英語のシソーラスです。購入時は発売記念のセール中でした。小学館 オックスフォード英語類語辞典物書堂辞書/辞典/その他¥2,820このアプリは元本は小学館…

アニメ「ジパング」を久しぶりに見ました/第2期がなかったの惜しまれる

Huluで配信されていたので、久しぶりにアニメ「ジパング」(全26話)を見ました。この作品は、かわぐちかいじ原作のコミックのアニメ化で、2004-2005年にTBSで放送されました。もう10年前になります。ジパング DVD-BOX稲田徹Amazonハワイに向かう海上自衛隊の…

【読書感想】施光恒『英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる』(集英社新書、2015年)

センセーショナルなタイトルが付いているが、この本では英語教育そのものを否定しているわけではありません。英語化を進めた大学に巨額の補助金を与えるスーパーグローバル大学創成支援から英語公用語特区の提案に至る、日本社会を「英語化」する政策に対し…

LEDナツメ球を買ってみた

少しずつ家の照明のLED化を進めている。今回白熱電球のナツメ球が切れたのでLEDのナツメ球を導入してみた。ナツメ球というのは常夜灯としても知られているが、蛍光灯照明のなかにある小さな電球のことである。ナツメの実の形に似ていることから「ナツメ球」…

「SHUNGA 春画展」 @永青文庫

一部で話題になっている、永青文庫で開催中の「SHUNGA 春画展」に行ってきました。いわゆる18禁です。豆版が見たかったので展示替えの前に見てきました。以前、2013年秋から2014年にかけて大英博物館で開催された春画展が雑誌『芸術新潮』で特集されました。…

「カフェブレ」がスゴいことになっていた件/トップスターが出てたよ!

週末、TOKYO MXで放送されている『タカラヅカ・カフェブレーク』(TAKARAZUKA CAFE BREAK)をチェックしたところスゴいことになっていました。www.mxtv.co.jpこの番組は宝塚歌劇団の東京宝塚劇場の公演に合わせて、公演出演中のスターが週替りでゲスト出演し…