退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想】橘玲『80's エイティーズ ある80年代の物語』(太田出版、2018年)

以前橘玲の本を読んで、どんな人だろうと思っていたので手に取ったみた。筆者の「80's」とは、早稲田大学を卒業した1982年からオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きた1995年までだという。この本は、この「長い青春」の時期を中心に綴った自伝的回想記…

NHK BSプレミアム「セカンドの美学~シャア・アズナブル~」でシャアの性癖「バブみ」に言及!

28日夜にNHK BSプレミアムでNHK BSプレミアム「セカンドの美学~シャア・アズナブル~」というシャア・アズナブルの特集番組があった。セカンドとは、主人公アムロ・レイに対して脇役・二番手(セカンド)ということだが、おそらくシャアにはアムロをしのぐ…

【映画感想】『俺は待ってるぜ』(1957) / 石原裕次郎主演の日活のムード・サスペンス

新文芸坐の《日本映画 匠の技Vol.4 白黒映画の美学 日本映画黄金時代に到達した、光と影の極みを堪能する11日間》という企画で映画『俺は待ってるぜ』(1957年)を鑑賞。蔵原惟繕の監督デビュー作。脚本は石原慎太郎。撮影は高村倉太郎。裕次郎が歌う同名主題…

【映画感想】『洲崎パラダイス 赤信号』(1956) / 腐れ縁の男女をクールに描く川島雄三監督の傑作

新文芸坐の《日本映画 匠の技Vol.4 白黒映画の美学 日本映画黄金時代に到達した、光と影の極みを堪能する11日間》という企画で映画『洲崎パラダイス 赤信号』(1956年、川島雄三監督)を鑑賞する。原作は芝木好子の小説『洲崎パラダイス』。撮影は高村倉太郎。…

ひさしぶりに異界の地・お台場に行って、UCガンダムを見てきた話

少し前になるが所用があったのでお台場に行くことになった。あいかわらずアクセスが悪い。普段は主に地下鉄を利用しているが、お台場まで乗り入れている路線がないので困る。地理的にはもっと有効活用できでそうな東京臨海副都心地区が不便なまま放置されて…

【読書感想】村上謙三久 『深夜のラジオっ子 ─リスナー・ハガキ職人・構成作家』(筑摩書房、2018年)

構成作家10人の証言をもとに、80年代、90年代を中心に在京局の深夜ラジオを掘り下げるとともに、構成作家という知られざる職業に光を当てる。青春時代にラジオ番組に熱中していた人はとくに楽しめるだろう。深夜のラジオっ子 (単行本)作者:村上 謙三久発売日…

【映画感想】『ゲット・アウト』(2017) / アカデミー脚本賞を受賞したサスペンス映画の秀作

早稲田松竹で映画『ゲット・アウト』(2017年)を鑑賞。監督・脚本を人気コメディアンのジョーダン・ピールが務めたことで話題になった。低予算ながら第90回アカデミー賞で脚本賞を受賞したホラー風サスペンス映画。ゲット・アウト ブルーレイ+DVDセット [Blu-…

違法アニメ配信サイト「Anitube」事実上の閉鎖。地方民の勘違いがイタい

政府の海賊版サイトの緊急対策案が発表された。「漫画村」「Anitube」「Miomio」を名指してサイトブロッキングを要請する可能性を示唆した。法的根拠を伴わないサイトブロッキングの是非については議論のあるところだろう。それでもこの政府の動きを受けて、…

【映画感想】『雑兵物語』(1963) / 藤村志保の可憐さに注目

神保町シアターの《東西対決! 輝ける〈大映〉男優の世界》で、映画『雑兵物語』(1963年、池広一夫監督)を鑑賞。 勝新太郎主演。清水崑の原作漫画を、脚本家・小國英雄が脚色したスラップスティック。脚本が冴えている。戦国時代の農村に徴兵の命が下り、村…

【読書感想】新井素子『素子の碁 - サルスベリがとまらない』(中央公論新社、2018年)

高野文子の表紙画を見つけて手にとると小説家・新井素子の囲碁の本だった。「サルスベリがとまらない」とあるが囲碁の入門書ではなく、夫婦で囲碁を始めたという筆者のエッセイ集。なので、この本を読んでも囲碁は強くなりません(汗)。素子の碁 - サルスベ…

【映画感想】『いのち ぼうにふろう』(1971) / 夜の大捕り物の提灯は必見

新文芸坐の《日本映画 匠の技Vol.4 白黒映画の美学 日本映画黄金時代に到達した、光と影の極みを堪能する11日間》という企画で映画『いのち ぼうにふろう』(1971年、小林正樹監督)鑑賞。山本周五郎の短編小説『深川安楽亭』の映画化。主演は仲代達矢。撮影の…

【映画感想】『六條ゆきやま紬』(1965) / 旧家の因習を雪の質感に見立てた映像美がすばらしい

新文芸坐の《日本映画 匠の技Vol.4 白黒映画の美学 日本映画黄金時代に到達した、光と影の極みを堪能する11日間》という企画で映画『六條ゆきやま紬』(1965年、松山善三監督)鑑賞。撮影の岡崎宏三をフューチャーした2本立て。併映は『いのち ぼうにふろう』(…

「AbemaTVアニメチャンネル局長」が顔出しで登場

今月からAbemaTVのアニメ関連チャンネル縮小され、従来の5チャンネルから、4月からは3チャンネルになった。私に言わせれば改悪でしかない。かねがね運営はどんな人たちで、縮小するねらいは何なのか気になっていたところ、CNET Japanに、AbemaTVアニメチャン…

「谷山浩子 45th シングルコレクション」を聞いてみた

1972年、15歳のとき「銀河系はやっぱりまわってる」でデビューした女性シンガーソングライター・谷山浩子。2017年にデビュー45周年を迎えた彼女がリリースした初のシングルコレクション。3曲のカラオケを含む全50曲を収録した記念盤。CD3枚組。HIROKO TANIYA…

【映画感想】『連合艦隊』(1981) / 元海軍士官が撮った特撮戦争映画

映画『連合艦隊』(1981年、松林宗恵監督)をDVDで鑑賞。東宝で製作された特撮戦争映画。特技監督は中野昭慶。【東宝特撮Blu-rayセレクション】 連合艦隊<劇場公開版>小林桂樹Amazon日独伊三国軍事同盟の締結から沖縄水上特攻作戦に参加した戦艦大和の轟沈ま…

「渋谷すばる 関ジャニ∞脱退」で思ったこと

15日、関ジャニ∞の渋谷すばるが記者会見を開き、年内でグループから脱退、ジャニーズ事務所から退社することを発表した。会見では海外を拠点に音楽を学びたいという強い決意を表明した。www.nikkansports.comおっさんは、ジャニタレを追いかけているわけでも…

【映画感想】『バンコクナイツ』(2016) / 日本人が撮った「アジア映画」

新文芸坐の恒例企画《気になる日本映画達2017》で映画『バンコクナイツ』(2016年、監督・出演:富田克也)を鑑賞。上映時間が3時間超の長尺のため1本立ての上映だった。映画評が高評価だったことや予告篇に惹かれたとに加えて、『サウダーヂ』(2011年)と同じ…

iOS 11.3 の新機能でiPhoneのバッテリー劣化をチェックしてみた

2週間ぐらい前にiOSの最新版「iOS 11.3」のリリースされてから不具合がないか様子を見ていたが、致命的な問題はなさそうなので日常使っているのiPhone 6sをアップデートした。今回リリースされたiOS 11.3には、バッテリーの劣化状況を確認する機能が新しく追…

テレビアニメ『聖戦士ダンバイン』見終わった。さよならバイストン・ウェル!

1983年から1984年にかけて放送されたテレビアニメ『聖戦士ダンバイン』(全49話)を見終わった。富野由悠季が総監督を務める、日本サンライズ制作のロボットアニメ。なつかしい。聖戦士ダンバイン Blu-ray BOX I (メーカー特典なし)発売日: 2017/07/28メディア…

【映画感想】『武曲 MUKOKU』(2017) / 期待していたけどちょっと残念だった剣道映画

新文芸坐の恒例企画《気になる日本映画達2017》で映画『武曲 MUKOKU』(2017年、熊切和嘉監督)を鑑賞。藤沢周の小説『武曲(むこく)』の映画化。主演は綾野剛。公開時にユーロスペースで予告篇を見てからずっと見たかった作品。武曲 MUKOKU 2枚組 [Blu-ray]発…

【映画感想】『RE:BORN』(2017) / 国産アクション映画も捨てたものではない

新文芸坐の恒例企画《気になる日本映画達2017》で映画『RE:BORN』(2017年、下村勇二監督)を鑑賞。併映の『武曲 MUKOKU』を目当てに出かけたので期待せずに見たが、こちらの方が面白かった。日本のアクション映画もあなどれない。主演はTAK∴こと坂口拓。音楽…

【読書感想】『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社、2018年)

公文書管理と情報公開が民主主義社会の基盤であることを教えてくれる良書。この本が刊行されたあとも、森友・加計問題や自衛隊の日報などの問題が噴出して政治が混乱している。幸か不幸か本書は宣伝が必要ないほどタイムリーな本になっている。公文書問題 日…

【映画感想】『やっちゃ場の女』(1962) / 若尾文子主演の下町純情物語

神保町シアターの《東西対決! 輝ける〈大映〉男優の世界》で、映画『やっちゃ場の女』(1962年、木村恵吾監督)を鑑賞。 若尾文子主演。やっちゃ場の女 [DVD]若尾文子Amazon築地の青果市場(通称、やっちゃ場)で、家出した父親(信欣三)の代わりに仲買商を…

【読書感想】稲増龍夫『グループサウンズ文化論 - なぜビートルズになれなかったのか』(中央公論新社、2017年)

60年代後半に一大ブームを起こした「グループサウンズ」とは何だったのかを解き明かす意欲作。グループサウンズ文化論 - なぜビートルズになれなかったのか (単行本)作者:稲増 龍夫中央公論新社Amazonただし「文化論」とあるが、紙幅の大半は岸部一徳、近田…

【映画感想】『予兆 散歩する侵略者 劇場版』(2017) / スピンオフドラマだけどこっちの方がいいね

新文芸坐の恒例企画《気になる日本映画達2017》で映画『予兆 散歩する侵略者 劇場版』(2017年、黒沢清監督)を鑑賞。前川知大率いる劇団「イキウメ」の同名舞台劇の映画化作品『散歩する侵略者』(以後、正編と呼ぶ)のスピンオフドラマ(WOWOWで放送)を再…

【映画感想】『散歩する侵略者』(2017) / わかりやい黒沢清作品

新文芸坐の恒例企画《気になる日本映画達2017》で映画『散歩する侵略者』(2017年、黒沢清監督)を鑑賞。前川知大率いる劇団「イキウメ」の同名舞台劇の映画化。併映作はWOWOWで放送されたスピンオフドラマをまとめた映画『予兆 散歩する侵略者 劇場版』だっ…

「千代田のさくらまつり」の千鳥ヶ淵緑道夜桜ライトアップがよかった

桜の開花時期を少し外しましたが、千鳥ヶ淵緑道夜桜ライトアップに行ってきました。もちろん無料。皇居を借景できるのがいいですね。外国の方もたくさん見にきていました。今年はアニメ「カードキャプターさくら」とのタイアップで「大きなおともだち」にも…

NHK BSプレミアムの「歴史秘話ガンダムヒストリア」がスゴかった!(再放送あり)

現在、NHKでアニメ作品、キャラクター、モビルスーツ、アニソン4つのジャンルで「全ガンダム大投票」が実施されているが、その関連番組として、1日深夜に放送された「歴史秘話ガンダムヒストリア」がスゴかった。「歴史秘話ガンダムヒストリア」は4/1(日) 24…

朝ドラ「わろてんか」を完走!

週末、録り貯めていた2017年度下半期のNHK「連続テレビ小説」の「わろてんか」をようやく見終わった。吉本興業の創業者吉本せいをモデルにして、明治後期から戦後直後の大阪を舞台に寄席経営で日本中の人を笑わせようと奮闘する女性創業者の姿を描く。戦争を…

【映画感想】『親不孝通り』(1958) / 親不孝というが親は登場せず

神保町シアターの《東西対決! 輝ける〈大映〉男優の世界》で、映画『親不孝通り』(1958年、増村保造監督)を鑑賞。後に結婚する川口浩と野添ひとみのコンビによる、めっちゃ激しい青春映画。ソフト化されていないレア作品。初見。映画『親不孝通り』(1958年)…