退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

都営地下鉄ワンデーパスが使いにくい3つの理由(2014年夏版)

※「都営地下鉄ワンデーパスが使いにくい5つの理由(2019年春版)」をこちらに掲載しました。都営地下鉄ワンデーパスという、500円で都営地下鉄が1日乗り放題になるお得な乗車券があります。消費税が増税された後も、ワンコイン(500円)に据え置きされてあり…

オールナイト「ナチス映画暴走最前線」@新文芸坐

先週、新文芸坐で「ナチス映画暴走最前線」というオールナイト上映を見た。上映作品は次の4本。 武器人間 (2013年、リチャード・ラーフォースト) ヒトラー最終兵器 (2013年、キアラン・パーカー) アイアン・スカイ〈ディレクターズ・カット〉(2012年、ティモ…

【映画感想】『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2013) / 親孝行は洋の東西を問わず

早稲田松竹で映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(2013年、原題:Nebraska)を鑑賞。アレクサンダー・ペイン監督によるロードムービー。白黒映画。ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 [Blu-ray]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2014/08/20メディア: Blu-ray…

【映画感想】『コーヒーをめぐる冒険』(2012) / ベルリンを彷徨う青年を描くドイツ映画

早稲田松竹で映画『コーヒーをめぐる冒険』(2012年、原題:Oh Boy)を鑑賞。英語のようなタイトルだがドイツ映画。ヤン・オーレ・ゲルスター監督の長編デビュー作でもある。白黒で撮影されたベルリンの街の風景が魅力的。Oh boyメディア: DVD今回の併映作はア…

仮面ライダー旧1号編のコンセプトは、怪奇、アクション、スピードの三要素

Huluに仮面ライダーが帰ってきたので(こちらを参照)、旧1号編(第1話〜第13話)を観る。ただ見てもつまらないので、次の本を手元に置いて参照しながら見ることにした。仮面ライダー大研究―よみがえるヒーロー! (二見文庫―二見WAi WAi文庫)作者:政尚, 赤星,…

【映画感想】『日本のいちばん長い日』(1967) / 高橋悦史がかっこいい

新文芸坐の《8・15 終戦の日によせて 反戦・社会派映画特集》で、映画『日本のいちばん長い日』(1967年、岡本喜八監督)を見る。大宅壮一名義の同名ノンフィクションを映画化。脚本は橋本忍。白黒映画。日本のいちばん長い日 [東宝DVDシネマファンクラブ]出版…

懐かしい声優のCDを発掘した! / おみまゆとの再会…

週末、懐かしい声優のCDを発掘しました。ネットラジオ「ギャラアニラジオステーション」の女性声優陣のオムニバス・トークを収録した2枚組のCDです。発売は2002年。懐かしい。声優ベストトークコレクション女性編~キャラアニラジオステーションベスト~アーテ…

「歌劇」の表紙にみる3人のトップ娘役

最近読んだ、中本千晶『タカラヅカ100年100問100答』という本に、宝塚歌劇団の雑誌『歌劇』の表紙に登場したトップ娘役のリストが載っていました。タカラヅカ100年100問100答作者:中本 千晶東京堂出版Amazonあまり時代を遡っても仕方ないのですが、2006年5月…

【映画感想】『あゝ声なき友』(1972)

新文芸坐の《8・15 終戦の日によせて 反戦・社会派映画特集》で、映画『あゝ声なき友』(1972年、今井正監督)を見る。併映作品の『日本のいちばん長い日』が目当だったので、本作は初見。あの頃映画 「あゝ声なき友」 [DVD]渥美清Amazon原作は有馬頼義の小説…

【読書感想】中本千晶『タカラヅカ100年100問100答』

宝塚歌劇団100周年を迎えて、このような「100」が並ぶタイトルの本がでるだろうなと思っていたが、やっぱり出ました。タカラヅカ関連の著書が何冊もある著者の手によるQ&A集です。よくまとまっていて読みやすい本です。タカラヅカ100年100問100答作者:中本 …

【映画感想】『ハッシュ! 』(2001) / 二人のゲイ男性と一人の女性が新しい家族を目指す物語

DVDで『ハッシュ! 』(2001年、橋口亮輔監督)を見る。これまでに何度も観た映画なので、橋口監督、撮影の上野彰吾、そして片岡礼子の3人によるオーディオコメンタリーを選択して鑑賞する。ハッシュ! [DVD]出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)発売日: 2004/07/10…

【読書感想】ケイン岩谷ゆかり『沈みゆく帝国』

サブタイトルに「スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか」とある。それが示すとおり、ジョブズがCEOとして経営を担っていた当時から始まり、ジョブズの死、そして、その後のアップルの経営陣が遭遇するさまざまな試練を描くノン…

「激動の昭和史」二本立て/小林桂樹が大活躍!:『激動の昭和史 軍閥』『激動の昭和史 沖縄決戦』

新文芸坐の《8・15 終戦の日によせて 反戦・社会派映画特集》で、『東宝8・15シリーズ』の二本立てを観る。 激動の昭和史 軍閥 (1970年、監督:堀川弘通) 激動の昭和史 沖縄決戦(1971年、監督:岡本喜八) 娯楽映画ではあるが、太平洋戦争末期の戦史をざっくり…

「Gメン'75」で聞く、しまざき由理

先日、映画『文学賞殺人事件 大いなる助走』(1989年)を観たとき、ドラマ『Gメン'75』で女刑事を演じていた中島はるみが出演していて懐かしく思った。そこで『Gメン'75』の主題歌「面影」を歌っていた、しまざき由理の歌が無性に聞きたくなった。「面影」はそ…

「在日朝鮮人の女性フリーライターがまとめサイトを提訴」というニュースで考えたこと

在日朝鮮人の女性ライターが、名誉を毀損されたとし、在特会や2ちゃんねるまとめサイト「保守速報」の運営者に損害賠償を求めるという報道があった。 インターネット上の人種差別的な発言で名誉を傷つけられたとして、在日朝鮮人のフリーライター、李信恵(…

大ゴジラ特撮展@サンシャインシティ

池袋サンシャインシティで開催中の「大ゴジラ特撮展」を見てきました。ゴジラ生誕60周年、そしてハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』公開記念です。 展示内容 「昭和」「平成」「ミレニアム」のゾーンに、それぞれの時代のゴジラを振り返る構成になっていて、世…

「終戦の日」というけれど…

一般に日本では、8月15日が終戦の日とされているが、これはまちがいである。終戦とは、サンフランシスコ平和条約の発効により、国際法上、連合国各国と日本の戦争状態が終結した1952年4月28日を指すのが正しい。日本では、この日を「主権回復の日」などと呼…

【映画感想】『エスケイプ・フロム・トゥモロー』(2013)

角川シネマ有楽町で問題作『エスケイプ・フロム・トゥモロー』(2013年、ランディ・ムーア監督)を鑑賞。ブラックコメディというか、ホラーというか不思議な作品でした。白黒映画です。エスケイプ・フロム・トゥモロー [Blu-ray]出版社/メーカー: アミューズ…

【訃報】ロビン・ウィリアムズ死去

俳優のロビン・ウィリアムズが訃報が届きました。63歳。自殺と見られていると伝えられています。冥福をお祈りします。彼の出演作でいちばん印象に残っているのは、『グッドモーニング, ベトナム』(1987年、Good Morning, Vietnam)の空軍兵DJです。ハイテンシ…

【映画感想】『菩提樹』(1956) / 『サウンド・オブ・ミュージック』の元ネタのドイツ映画

映画史に輝くミュージカル映画の名作『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年、ロバート・ワイズ監督)はよく知られている。だが、同じ題材を扱う映画『菩提樹』(1956年、ヴォルフガング・リーベンアイナー監督)があることは、それほど知られていないだろ…

映画『ゴジラ対ヘドラ』のオープニング主題歌「かえせ! 太陽を」がすごい!

この夏、ハリウッド版の『GODZILLA ゴジラ』が公開されて、これまでになくゴジラが注目されている。NHK-BSやテレビ東京の「午後のロードショー」でゴジラシリーズが何本か放映されたが、前からもう一度見たかった作品がリストになくてがっかりした。『ゴジラ…

テレビのL字型画面はなんとかならないのか

土曜日にNHK総合で放送された「第46回 思い出のメロディー」という番組を録画で見ました。生放送の歌番組で、番組中に宝塚歌劇団雪組によるパフォーマンスがあるというので録画しました。しかし再生してガッカリ。冒頭がニュースで歌番組の開始が遅れていた…

【映画感想】『文学賞殺人事件 大いなる助走』(1989) / 筒井康隆の小説を映像化、文壇批判が凄まじい

新文芸坐で開催された《追悼上映 鬼才 鈴木則文 ~下品こそ、この世の花~》の最終日に、映画『文学賞殺人事件 大いなる助走』(1989年)を見ました。筒井康隆の小説『大いなる助走』の映画化です。文学界・文学賞を皮肉たっぷりに批判する内容です。文学賞殺…

帰ってきた仮面ライダー

映像配信サービス「Hulu」に「仮面ライダー」シリーズが戻ってきました。吉報です。以下のはHuluのブログからの引用です。 Huluは、東映株式会社とのコンテンツ・パートナーシップを通じて、2014年8月7日(木)より「仮面ライダー」22シリーズ(計1,060話)…

【映画感想】『華麗なる追跡』(1975) / えっちゃんの七変化!

新文芸坐で開催された《追悼上映 鬼才 鈴木則文 ~下品こそ、この世の花~》の最終日に、映画『華麗なる追跡』(1975年)を見ました。えっちゃんこと、志穂美悦子の主演作です。華麗なる追跡 [DVD]志穂美悦子Amazonレーサーとして活躍するヒロインが、冤罪で収…

「理研・笹井氏自殺」で思い出したこと

理研・笹井副センター長の自殺は残念なことでした。このニュースを産経新聞のアプリの号外で知りましたが、とても驚きました。この報に接したとき、なぜか以前読んだ英文のエッセイを思い出しました。正確には教科書だったので読まされたというべきかもしれ…

ようやくアニメ『赤毛のアン』を見終わった。古き良き時代のアニメーション

1979年にフジテレビ系列の「世界名作劇場」枠で放送されたテレビアニメ『赤毛のアン』(全50話)を見終わった。高畑勲が演出したアニメとして知られ、第12話まで作画スタッフとして宮崎駿もクレジットに名を連ねている。その後、宮崎は『ルパン三世 カリオス…

にっかつロマンポルノ3本立て@新橋ロマン劇場

8月末で閉館する新橋ロマン劇場で、にっかつロマンポルノを3本見てきました。閉館まで少し時間がありますが、おそらく新橋文化劇場・新橋ロマン劇場で見る最後の映画です。これまでお世話になりました。最後に見たのは次の3本。どれもエロの要素を別にして…

さよなら、新橋文化劇場・新橋ロマン劇場

2014年8月末をもって新橋文化劇場・新橋ロマン劇場が閉館します。閉館までまだ1か月ほど日にちがありますが、少し前に新橋ロマン劇場に出かけて別れを告げてきました。 新橋文化劇場とは 新橋文化劇場は、新橋のガード下に立地する珍しい名画座で、隣に新橋…

【読書感想】林真理子『白蓮れんれん』

NHKの連続テレビ小説「花子とアン」を見ていなければ決して手に取らなかっただろう。炭鉱王・伊藤伝右衛門に嫁ぎ、「筑紫の女王」と呼ばれた美貌の歌人・柳原白蓮が、年下の恋人・宮崎龍介と駆け落ちした「白蓮事件」を、700通に及ぶ二人の往復書簡を参照し…