退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想】保坂展人『脱原発区長はなぜ得票率67%で再選されたのか? 』( ロッキングオン、2016年)

圧倒的な大差で世田谷区長選で再選された保坂展人さんの政治PR本。渋谷陽一さんによるインタビューをまとめた本らしいが対話形式ではなく保坂さんのひとり語りに編集されている。脱原発区長はなぜ得票率67%で再選されたのか?作者:保坂展人出版社/メーカー: …

テキスト入力専用機 新型ポメラ「DM200」に触ってきた

キングジムが5年ぶりに新型ポメラ 「DM200」を発売しました。週末、量販店でチェックしてきました。ウェブブラウジングやSNSなど余計なことは一切できないテキスト入力専用機です。いわば職人御用達のデバイスというべきニッチな市場に向けた製品です。キン…

【映画感想】『怪談』(1965) / 小泉八雲の原作を映像化したオムニバス作品

ユーロスペースの《生誕100年 小林正樹映画祭 反骨の美学》で、映画『怪談』(1965年、監督:小林正樹)を鑑賞。小泉八雲の原作から「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」の4つの怪談話を映像化したオムニバス作品。怪談 東宝DVD名作セレクション岸恵…

新MacBook Pro発表されました!

Mac

Appleは、現地時間10月27日に行われた新製品発表会で新MacBook Proを発表しました。13インチと15インチのモデルがあります。ほぼリーク通りの内容でサプライズはありませんでしたがプレゼンテーションを見た感想をまとめておきます。 Touch Bar採用 今回の目…

【映画感想】『10 クローバーフィールド・レーン』(2016) / シェルター内の奇妙な共同生活

新文芸坐で映画『10 クローバーフィールド・レーン』(2016年、監督:ダン・トラクテンバーグを鑑賞。製作にJ・J・エイブラムスが名を連ねる。10 クローバーフィールド・レーン ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]出版社/メーカー: パラマウント発売日: 2016/10/…

【映画感想】『エクス・マキナ』(2015) / 機械仕掛けの人工知能

新文芸坐で映画『エクス・マキナ』(2015年、監督・脚本:アレックス・ガーランド)を鑑賞。ガーランド監督のデビュー作。公開当時に見逃して見たかった映画。エクス・マキナ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメ…

宍戸留美25周年作品「東京幻想曲集」を聞いてみた

宍戸留美さんをずっと追いかけてきたわけではないが、自己プロデュースで活動を続けていたのは知っていた。とは言え、インターネット配信音楽番組「宍戸留美×津田大介 Oil in Life」をゲスト次第でチェックする程度。昨年歌手デビュ−25年目を迎えたと風の便…

TOKYO MX の「Disco Train」再スタート(月イチ)

9月末まで毎週日曜日のランチタイムに放送されていたTOKYO MXの「Disco Train」が生まれ変わりました。今月から月イチの放送となりますが、10月23日に最初の放送がありました。ひさしぶりに早見優さんの御姿を見れてうれしかったです。残念ながら放送時間は…

【映画感想】『からみ合い』(1962) / 山村聡の遺産をめぐるサスペンス映画

ユーロスペースで開催中の《生誕100年 小林正樹映画祭 反骨の美学》で、映画『からみ合い』(1962年)を鑑賞。先日、世田谷文学館の「生誕100年 映画監督・小林正樹」展を見て以来、気になっていた作品だが、DVDになっていないので渋谷まで足を伸ばす。余命3…

【読書感想】美達大和、山村サヤカ&ヒロキ 『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』(プレジデント社、2013年)

知的すぎる無期懲役囚が、ある姉弟(女子高生と男子中学生)と文通を始め、メンターとして的確にアドバイスしていくという実話に基づくユニークな本です。主に三者の間の交換書簡により構成されています。女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法作者:…

【映画感想】『零戦燃ゆ』(1984) / ノンフィクションと青春映画の両立

DVDで映画『零戦燃ゆ』(1984年、監督:舛田利雄)を鑑賞。東宝「8.15」シリーズのひとつ。原作は柳田邦男のノンフィクションであるが、映画化にあたり3人の若者を登場させて青春映画のテイストが追加されている。興行を考えてのことだろう。零戦燃ゆ [東宝DV…

元号表記には西暦の併記を義務付けてほしい(切実)

「平成◯◯年」という表記のあった書類を読み違えて少々面倒なことになった。詳しくは書かないが1年間違えて計算していたのだ。なんとか問題を収拾したがまったく元号表記はやっかいだ。百害あって一利なし。元号廃止などというと騒ぐ人たちがいるだろうから、…

市川團十郎主演のテレビ時代劇『宮本武蔵』(1975)放送中!

BSジャパンでテレビ時代劇『宮本武蔵』(1975年、全26話)の放送が始まりました。平日朝の帯で放送中です。宮本武蔵を演じているのは12代目市川團十郎(当時:市川海老蔵)です。團十郎の若い頃の勇姿を堪能できます。カッコいい。若い人は小林麻央の夫であ…

【映画感想】『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016) / 山とはいったい何なのか?

新文芸坐で開催中の《平山秀幸映画屋〈カツドウヤ〉街道40年記念祭り》で映画『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016年、監督:平山秀幸)を鑑賞。夢枕獏による小説『神々の山嶺』の実写映画化。『魔界転生』が併映でなければ見なかっただろう。エヴェレスト 神々…

【映画感想】『魔界転生』(2003) / 前作より映像技術の進歩は感じられるが……

新文芸坐で開催中の《平山秀幸映画屋〈カツドウヤ〉街道40年記念祭り》で映画『魔界転生』(2003年、監督:平山秀幸)を鑑賞。原作は山田風太郎の伝奇小説。魔界転生 [DVD]窪塚洋介Amazon島原の乱で敗死したはずの天草四郎時貞(窪塚洋介)が復活し、野心家の…

鈴木其一展 @サントリー美術館

東京ミッドタウンのサントリー美術館で「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展を見てきました。かなりの規模で鈴木其一の画業を展望できる一大回顧展です。鈴木其一(すずききいつ・1796 - 1858)は江戸時代後期に活躍した画家で、江戸琳派の優美な画風を基盤にしな…

【読書感想】日本経済新聞社 (編)『シャープ崩壊 ―名門企業を壊したのは誰か』(日本経済新聞出版社、2016年)

ついに鴻海精密工業による買収が決定したシャープ。その経営破綻の原因を経営陣の権力抗争に求め、徹底した取材に基づき名門企業が転落していく過程を追う。読み物としてもたいへん面白い。シャープ崩壊 ―名門企業を壊したのは誰か作者:出版社/メーカー: 日…

radiko のタイムフリーは寝たらアウト!

radikoにオンデマンドで過去の放送を「タイムフリー」(いわゆるタイムシフト)で聞けるサービスが追加されました。以前より待ち望んでいた機能です。radiko.jpradiko Co.,Ltd.エンターテインメント無料さっそく試したところポッドキャストでは権利上の問題…

大規模停電でリアル避難訓練

12日午後、東京電力の地下送電線が発火した事故により都内に大規模停電が発生した。今朝の新聞のトップ記事だった。ここ数年、電気工事などによる計画停電はあっても今回のように予告なしの停電は記憶にない。子どものときはよく停電していたがインフラも進…

アニメ『3月のライオン』始まりました

週末、待望のテレビアニメ『3月のライオン』(全22話予定)の放送が始まりました。言わずと知れた羽海野チカの同名コミックのアニメ化作品。今期のアニメのなかで期待値MAXです。TVアニメ「3月のライオン」PV | 10月8日(土)夜11:00より放送開始シャフトによ…

【読書感想】小川勝 『東京オリンピック 「問題」の核心は何か』(集英社新書、2016年)

この本は、2020年の東京五輪は「オリンピズム」への奉仕という本来の開催目的に立ち返るべきだと説き、政治家や官僚や大企業が利権の内部調整に終始するだけの巨大イベントにしてはならないと警鐘を鳴らす。東京オリンピック 「問題」の核心は何か (集英社新…

山岸凉子展 @弥生美術館

弥生美術館で開催中の「山岸凉子展『光 -てらす-』 ―メタモルフォーゼの世界―」を見てきました。「アラベスク」「日出処の天子」など、数々の名作を生み出してきた山岸凉子。その画業の足跡を辿る初となる本格的な展覧会です。ポスターはやはり「日出処の…

「アマゾン読み放題炎上」で思ったこと

講談社が10月3日に、アマゾン社が8月3日にスタートした電子書籍の定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」において、配信していた1000タイトル以上の書籍や雑誌すべてが一方的に削除されたことを発表した。私がこの騒ぎを知ったのは、以下の「ねとらぼ」の…

【映画感想】『サウダーヂ』(2011) / 閉塞感に満ちた地方都市のうごめきを描く

シネマヴェーラ渋谷の《日本映画の現在》で、映画『サウダーヂ』(2011年、監督:富田克也)を鑑賞。いつも二本立上映だが、この企画では入れ替え制でやや割高感あり。しかもロビーには資料展示がなく普段とは違った雰囲気だった。以前よりこの映画の評判を聞…

「歌劇」の表紙にみる4人のトップ娘役(ちゃぴが追加されました!)

以前、雑誌『歌劇』の表紙を飾ったトップ娘役が3人いたという記事を書きました。それ以来、新たに表紙に登場する娘役はいませんでした。しかし今月の「歌劇」(2016年10月号)の表紙が月組の愛希れいか(愛称:ちゃぴ)さんだったので記事を更新します。私が…

Google Pixel Phoneが発表されるも日本発売は未定な件

10月4日に開催されたGoogleのハードウェア新製品発表会で、Made by Googleのスマートフォン「Google Pixel Phone」発表されました。これまでのNexusブランドはお役御免です。Pixelという新しいブランドはこれまでのOEMパートナーに作らせたNexusブランドのス…

【映画感想】『十一人の侍』(1967) / 『十三人の刺客』の二番煎じ

《新文芸坐セレクション 絶対に観てほしい時代劇 新文芸坐が自信を持ってお贈りする問答無用の20本!》で、映画『十一人の侍』(1967年、監督:工藤栄一)を鑑賞。映画『十三人の刺客』(1963年)で確立された「集団抗争時代劇」という新ジャンルに分類される一…

【映画感想】『大殺陣』(1964) / 甲府宰相怪死事件を題材をとった「集団抗争時代劇」

《新文芸坐セレクション 絶対に観てほしい時代劇 新文芸坐が自信を持ってお贈りする問答無用の20本!》で、映画『大殺陣(だいさつじん)』(1964年、監督:工藤栄一)を鑑賞。映画『十三人の刺客』(1963年)で確立された「集団抗争時代劇」という新ジャンルの…

「大隅良典さん、ノーベル医学・生理学賞を受賞」のニュースで思ったこと

スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、今年のノーベル医学・生理学賞を大隅良典・東京工業大栄誉教授に授与すると発表した。細胞内で細胞成分を分解し再利用する「オートファジー(Autophagy)」の仕組みを解明したことが受賞理由とのこと。東工大で行われ…

朝ドラ『とと姉ちゃん』終わりました

週末、録画してあったNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(脚本:西田征史)を見終わった。主演は高畑充希。少女期に父を失ったヒロインの小橋常子(高畑充希)が、「とと(父親)」として、戦中、戦後の混乱のなか母(木村多江)と二人の妹たちを支えていく…