一般に日本では、8月15日が終戦の日とされているが、これはまちがいである。
終戦とは、サンフランシスコ平和条約の発効により、国際法上、連合国各国と日本の戦争状態が終結した1952年4月28日を指すのが正しい。日本では、この日を「主権回復の日」などと呼んでいる。
一方、 1945年8月15日は、玉音放送(昭和天皇による終戦の詔書の朗読放送)により、日本の降伏が国民に公表された日であり、せいぜいが「敗戦の日」であろう。まあ、日本政府が、この日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と定めて、全国戦没者追悼式を主催するのは構わない。
海外に目を向けると、アメリカやイギリスなどは、日本政府が、米戦艦ミズーリの艦上でポツダム宣言の履行等を定めた降伏文書(休戦協定)に調印した1945年9月2日を、対日勝戦記念日(VJ Day)と呼んでいる。これを裏返せば、日本でも9月2日を「降伏の日」や「敗戦の日」と言ってもよいだろう。