角川シネマ有楽町で問題作『エスケイプ・フロム・トゥモロー』(2013年、ランディ・ムーア監督)を鑑賞。ブラックコメディというか、ホラーというか不思議な作品でした。白黒映画です。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2014/12/24
- メディア: Blu-ray
舞台は、米フロリダの「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」内のディズニーパーク「エプコット(Epcot)」。当然ディズニーから許諾は得られず、無許可でのゲリラ撮影で制作された問題作です。
映画の冒頭に「この映画はウォルト・ディズニー社とシーメンス社とは関係ありません」と免責事項が表示される。関係ないと言っても、もろディズニーじゃんと思いながら映画が始まります。
ディズニーはともかく、シーメンスは何だろうと思っていると、エプコットのシンボルの「スペースシップ・アース」のスポンサーとのこと。この映画では、その地下に秘密の施設が……。スペースシップ・アースは、映画ではでかいタマ(testicle)と言われてました。まあそんな映画です。
ストーリーは次のとおり。平均的な中年男性がディズニー・ワールドリゾートに家族旅行にやってきますが、休暇先で電話一本で会社を解雇されます。現実逃避のため、口うるさい妻と言うことを聞かない子供2人を連れてエプコットに遊びに行きます。そこは妄想が現実になる恐ろしい世界で、悲惨な結末が待ち受けてます。
ディズニーに無許可で撮影したことばかりに注目が集まり、キワモノと思われがちですが、意外としっかりした映画で、映像作品として高品質です。白黒映画というアイディアも奏功しているし、とくに劇伴は雰囲気が出ていてすばらしい。
それにしても、平均的な中年アメリカ人男性の妄想は、若いフランス人女性とのアバンチュールなのかというのは気になります。あと「猫インフルエンザ」というのは、ネズミーランドへの当て付けでしょうね。他にもいろいろ仕掛けがありそうです。
ディズニーランド・ファンにも見てほしい映画ですが、R15指定なので要注意。上映館が少ないですが、ちょっと変わった映画が見たい人にオススメです。ホラーということでは夏向きの映画とも言えるでしょう。
▼映画館の階段のポスター
▼うちわをもらいました