少し前にシネコンで映画『ボルテスV レガシー』(2024年、監督:マーク A. レイエス V)を鑑賞。東映とサンライズが制作した日本のテレビアニメ『超電磁マシーン ボルテスV』(1977)をフィリピンで実写化した作品。
およそ半世紀前に放送された原作アニメ『電磁マシーン ボルテスV』は、フィリピンで絶大な人気を誇るという。そのあたりがフィリピンの人たちの琴線に触れたのか不思議なことである。子ども向けのロボットアニメであるが、圧政に苦しむ民衆が為政者を倒すというストーリーが、似た境遇にあった視聴者にウケたのだろうか。
さて本作は、原作アニメに忠実に実写化されていて舌を巻いた。原作に対する強いリスペクトが感じられた。カット割りまでそのまま再現しているのには驚いた。これは大きなスクリーンで見た価値がある。
ただロボットの戦闘シーンになると、少し前のトランスフォーマーのようなCGでフィリピンもなかなかやるなと思わせるが、どこかで見たよななシーンでちょっと残念だった。
キャストはさすがにフィリピン向けに翻案されていて、日本のテイストとのちがいを感じる。これはこれでフィリピンの嗜好なのかと思うと面白い。
本作は、フィリピンで90話で放送された内容をうち、初期15話を再構成されたという。ボアザン星に囚われている搭乗員たちの父親が最後に登場する。ストーリーはまだまだこれからである。
続編が映画館で上映されるか不明だが、現在TOKYO MXでテレビシリーズ『ボルテスV レガシー 超電磁リスペクトTV版』(全20話)が放送中。これを見て満足するかもしれない。それでも応援の意味を込めてシネコンに出かけて後悔はない。
ちなみにシネコンの入場時にボルテスVのペーパークラフトをもらった。ナイス!