衆議院議員(定数465)選挙が27日、投開票され、自民党と公明党の与党は計215議席にとどまり、過半数(233議席)を大きく下回った。石破茂首相は、「与党による過半数維持」を勝敗ラインに設定していたが、これをクリアできず、自民党総裁としての責任問題になることは必至である。
自民党と公明党の与党が議席を減らすことは予想していたが、これほど惨敗するとは想定外だった。開票が始まる20時には大勢がわかると思ったが、接戦の選挙区が多く、結局日付が変わる時間帯まで開票速報を追うことになった。
石破首相は自民党総裁選を制したあと早期に解散・総選挙を強行することで、野党の準備が整わないうちに決着を付けようとした目論見は、完全に裏目に出た格好になった。この時期に解散する意味が本当にあったのか……。
地震と大雨に被災した能登を支援するために、早期に補正予算を組む必要あったが、それすらなされずに党利党略が優先されて衆議院が解散されてしまった。補正予算成立は国会開会後になるわけだが、降雪の多い厳しい冬が間近に迫っている能登の被災者たちはどうなるのか。
今後のスケジュールは、日本国憲法第54条により選挙日から30日以内に特別国会が召集され、首班指名選挙により内閣総理大臣を選出することになる。それまでは水面下で各党の利害がぶつかる「激しい政局」になるわけだが、日本はどうなるのか。
ちなみに私が住んでる地区の小選挙区は、二人の有力候補が争っていた。私はA氏に投票して、めでたく小選挙区で当選していたが、翌朝チェックするともう一方のB氏も比例復活していた。どちらに投票しても二人とも当選していたのかもしれない。「なんだかなぁ~」と思ったものだ。