テレビでBBCニュースを観ていると、オーストラリア領クリスマス島の難民受入施設(The Christmas Island Immigration Detention Centre)の暴走騒ぎを報じていました。施設から逃亡しようとしたイラン人男性が死亡したことがきっかけです。
ニュースからは難民なのか移民なのかはっきり分かりません。メディアによってrefugeeやmigarantやasylum seekerなどいう語が明確な区別がないまま使われている印象を受けますが、はっきり区別するのは難しのかもしれません。
ところでクリスマス島の位置をわかりますか? オーストラリア領ですが、本土から遠く離れインドネシアのジャワ島から南に380kmに位置しています。
この施設はオーストラリア政府が不法難民を収容するための施設のひとつです。ビザが切れた不法滞在者や、扱いが決まらない難民申請者などを収容する目的に使用されています。とにかく本土に入れたくない外国人をとりあえず放り込んでいるようにも思えます。offshore detention centreというと聞こえがよいですが現代の流刑地でしょうか。運営は民間にアウトソーシングされているとのこと。
結局、この騒動は催涙銃を用いて警察により鎮圧されました。
この収容所は国連人権委員会からも批判を受けており、オーストラリアの保守的な難民政策の是非は多くの議論を読んでいるようです。
学生時代に白豪主義について習ったことがある人も多いかと思いますが、こうした伝統がオーストラリア人のなかにはいまだに受け継がれているのかもしれません。観光に行っただけではわからないオーストラリアの暗黒面です。
まあ日本も偉そうなことは言えませんけどね。