退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想】菅なな子『アイドル受験戦記 SKE48をやめた私が数学0点から偏差値69の国立大学に入るまで 』(文藝春秋、2016年)

『ビリギャル』の二番煎じかなと思いながら読み始めるがなかなか面白い。タイトルどおりに元SKE48・菅なな子が名古屋大学に合格するまでを振り返る受験体験記。アイドル時代のエピソードが全体の3分の1、残りが受験体験記という配分である。アイドル受験戦…

【映画感想】『股旅』(1973) / 市川崑監督の異色の青春群像劇

シネマヴェーラ渋谷の《開館10周年記念特集II シネマヴェーラ渋谷と愉快な仲間たち》の【斎藤工セレクション】で映画『股旅』(1966年、監督;市川崑)を鑑賞。谷川俊太郎がシナリオに参加してことにも注目したい。股旅 [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エン…

【映画感想】『東京流れ者』(1966) / 鈴木清順監督のスタイリッシュな任侠映画

シネマヴェーラ渋谷の《開館10周年記念特集II シネマヴェーラ渋谷と愉快な仲間たち》の【斎藤工セレクション】で映画『東京流れ者』(1966年、監督;鈴木清順)を鑑賞。渡哲也主戦の日活映画。日活100周年邦画クラシックス GREATシリーズ 東京流れ者 HDリマス…

オバマ大統領の広島スピーチで感じたこと

オバマ大統領は5月27日、広島市の平和記念公園で原爆死没者慰霊碑に献花した。オバマ大統領は現職のアメリカ大統領として初めて、被爆地・広島を訪問し犠牲者らに哀悼の意を示すスピーチを17分間にわたり行った。このスピーチで感じたことを下に列挙してみた…

映画館でアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起』見てきました

都内某シネコンでOVA『機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起』見てきました。全4話が予定されている「過去編」の第3話です。機動戦士ガンダム THE ORIGIN III [Blu-ray]出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2016/06/10メディア: Blu-rayこの商…

オバマ大統領の広島訪問の前に「プラハ核軍縮演説」を振り返る

現在、オバマ大統領がG7サミット出席のため来日しており、現役アメリカ大統領としては初めて被爆地である広島を訪問する予定です。これは歴史的な出来事であり大統領の広島での発言が注目されます。広島訪問で思い出すのは、2009年4月プラハでオバマ大統領が…

【映画感想】『凶弾』(1982) / 石原良純のデビュー作

Huluで映画『凶弾』(1982年、監督:村川透)を鑑賞。石原慎太郎の次男、そして石原裕次郎の甥である石原良純のデビュー作である。いまでは俳優というより天気予報士、そしてテレビタレントとして見かけることが多いようだ。また本作は奥山和由の初プロデュー…

コミック「あさきゆめみし」読了

昨年秋から少しずつ読んでいた大和和紀のコミック『あさきゆめみし』(完全版:全10巻)を読み終えた。『源氏物語』を漫画化した作品で少女漫画の金字塔で、1973年から1993年にわたり連載された。あさきゆめみし 1 完全版 (KCデラックス)作者: 大和和紀出版社/…

【読書感想】堀江貴文『君はどこにでも行ける』(徳間書店、2016年)

ホリエモンが、28カ国58都市を訪れた海外旅行を通して考えた人生論であり国家論。タイトルから「若者よ外に出ろ!」という趣旨かと思い読み始めたがそうではなく「行きたければいけばいいし、行きたくなければ行かなくてもよい」と説く。君はどこにでも行け…

「スタジオ設立30周年記念 ピクサー展」 @東京都現代美術館

東京都現代美術館で開催中の「ピクサー展」に行ってきました。「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」、「インサイド・ヘッド」など、数々の人気作品を世界に送り出しているピクサー・アニメーション・スタジオ。先進的なコンピュータ・グラフィ…

【映画感想】『ジュラシック・ワールド』(2015) / 「ジュラシック・パーク」シリーズ第4作でハイヒールの女が走る

新文芸坐で『ジュラシック・ワールド』(2015年、監督:コリン・トレボロウ)を鑑賞。『ジュラシック・パーク』(1993年)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997年)、『ジュラシック・パークIII』(2001年)に続くシリーズ第4作。ジュラシック・ワール…

【映画感想】『クリード チャンプを継ぐ男』(2015) / 新しいロッキーシリーズの幕開け

新文芸坐で『クリード チャンプを継ぐ男』(2015年、監督:ライアン・クーグラー)を鑑賞。シルベスター・スタローンの出世作『ロッキー」シリーズの続編。ちなみに、その日の併映は本作と同じように過去のヒット作の続編である『ジュラシック・ワールド』(201…

【訃報】水谷優子さん死去

声優の水谷優子さんの訃報が報じられました。51歳。早すぎる訃報です。www.huffingtonpost.jp多くの報道では水谷さんが演じた代表的な役として、 1990年から放送されている長寿テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」のお姉ちゃん(さくらさきこ)役を挙げています…

【読書感想】椎木里佳、椎木隆太『女子高生社長、経営を学ぶ』(ダイヤモンド社、2016年)

表紙のセーラー服に惑わせれて、この本を手に取ってしまった自分を小一時間問い詰めたい。ざっくり言って「父娘でようやるわ」という感じの本です。女子高生社長、経営を学ぶ作者: 椎木里佳,椎木隆太出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2016/01/29メデ…

iTunesから勝手に音楽ファイルが削除される恐怖のバグ!?

Mac

iTunesに深刻なバグがあることをAppleが認めたという記事がありました。gigazine.netこの記事によれば、「PCに保存している音楽ファイルが許可無しに削除されることがある」とのことですが、Appleでは現象を再現できていない様子。幸い当方はこのバグに遭遇…

【映画感想】『女系家族』(1963) / 大阪・船場の繊維問屋の遺産相続を巡る人々の欲望

東京国立近代美術館フィルムセンターの《アンコール特集:2015年度上映作品より》で映画『女系家族』(1963年)を鑑賞。三隅研次監督の特集企画からのアンコール上映。三隅監督は時代劇で知られるが、このような文芸作品でも手腕を振るっていたことを再発見し…

展覧会の長い行列を待つときの5つの心得

先日、若冲展で長蛇の列に並ぶことになった。その時の教訓を基に5つの心得を紹介する。 チケットは事前に買っておくべし 事前に食事をしておくべし 寒暖に備えた服装を心がけるべし スマホの充電は満タンにするべし ひとりで行くべし チケットは事前に買っ…

「生誕300年記念 若冲展」@東京都美術館

東京都美術館で絶賛開催中の「生誕300年記念 若冲展」に行っていました。伊藤若冲(1716-1800)の代表作約80点を紹介する展覧会です。今回の目玉は、若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅が一堂に会することでしょう。これらの作…

紀伊国屋新宿南店、事実上の撤退!

紀伊国屋書店新宿南店が、7月下旬をめどに売り場を大幅に縮小し事実上撤退するらしい。理由は「ビルオーナーと賃料などの交渉がうまくいかなかったため」という。www.itmedia.co.jp新宿南店がタカシマヤタイムズスクエア内にオープンしたのは1996年のこと。…

テレビ時代劇『新・座頭市』に突入しました

以前、BSフジで勝新太郎主演「座頭市」の初のテレビ作品『座頭市物語』(1974-75年)が放送されていることをお伝えしましたが、さきほど全26回の放送が無事終了しました。テレビ時代劇としては出色の作品です。この『座頭市物語』に引き続き、続編の『新・座…

【映画感想】『デス・レース2000年』(1975) / ブレイク直前のスタローンが出演しているB級映画

新文芸坐の《魅惑のシネマクラシックス Vol.20》で映画『デス・レース2000年』(1975年、監督:ポール・バーテル)を鑑賞。デヴィッド・キャラダイン主演のカルト映画。映画『ロッキー』(1976年)でブレイクする前のシルベスター・スタローンが出演している…

【映画感想】『バニシング IN TURBO』(1977) / ロン・ハワードの監督デビュー作

新文芸坐の《魅惑のシネマクラシックス Vol.20》で映画『バニシング IN TURBO』(1977年)を鑑賞。原題はGrand Theft Autoなのだが、おかしな邦題がついている。併映は『デス・レース2000年』だったのでコーマン2本立て。バニシング IN TURBO [DVD]出版社/メ…

米TIME誌が選ぶ「最も影響力が大きかったガジェット50選」に日立ブランドの「電マ」があった

米TIME誌恒例の「The 100 Most Influential People」の特集号に便乗する企画なのか、「The 50 Most Influential Gadgets of All Time」という記事がリリースされていた。time.com「これまでに最も影響力が大きかったガジェット50選」ぐらいの意味だがなか…

GWはドラマ『警部補 古畑任三郎』を堪能しました

GW中にBSフジでドラマ『警部補 古畑任三郎』(全12回、1994年放送)が帯で放送されていた。田村正和主演の刑事ドラマ『古畑任三郎』シリーズの第1シーズン。アメドラに見られた手法を巧みに日本のドラマに取り入れた先見性は見事。今年の大河ドラマ『真田丸』…

【映画感想】『11人いる!』(1986) / 萩尾望都原作のアニメーション映画化

先日、吉祥寺で見た萩尾望都のSF原画展に触発されてアニメ映画『11人いる!』(1986年、監督:出崎哲、冨永恒雄)を見てみた。原作は1975年に連載された中編SF漫画。11人いる! [DVD]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2002/03/22メディア: DVD最高の教育…

白黒映画が手軽にカラー化される日もそう遠くないかも

早稲田大学の研究グループにより自動着色された映画『ローマの休日』予告編が話題になっているという記事を見つけた。internet.watch.impress.co.jpこれは「ディープネットワークを用いた大域特徴と局所特徴の学習による白黒写真の自動色付け」という技術を…

【読書感想】江上治 『あなたがもし残酷な100人の村の村人だと知ったら』(経済界、2015年)

タイトルから分かるように、かつてのベストセラーである池田香代子の『世界がもし100人の村だったら』(2001年)にインスパイアにされたかのか分かりませんが、ハードカバーの絵本のようなかわいい本です。あなたがもし残酷な100人の村の村人だと知ったら作者…

【映画感想】『ピアノの森』(2007) / 人気コミックの劇場アニメ化作品。悪くない

Huluで長編アニメーション『ピアノの森』(2007年、監督:小島正幸)を鑑賞。一色まことの同名コミックのアニメ化作品。主人公・一ノ瀬海の小学校時代、ピアノコンクールの地区予選までが描かれる。ピアノの森 [スタンダード・エディション] [DVD]出版社/メー…

【読書感想】高橋洋一『世界のニュースがわかる! 図解地政学入門』(あさ出版、2015年)

最近、「地政学」という語をよく耳にするが、この本では地政学を「世界で起こってきた戦争の歴史を知る」ことと定義したうえで、中国、ロシア、ヨーロッパ、アメリカと世界を4分解して、それぞれの戦争の歴史を解説している。世界のニュースがわかる! 図解…

iPhoneで古語辞典を使う

物書堂のセールで以前より気になっていた「旺文社全訳古語辞典」アプリを買ってみた。旺文社 全訳古語辞典(第四版)物書堂辞書/辞典/その他¥2,080これまで物書堂の辞書アプリを何冊も買っているのでアプリとしての品質は問題ない。なので買いかどうかは、…