新文芸坐の《魅惑のシネマクラシックス Vol.20》で映画『バニシング IN TURBO』(1977年)を鑑賞。原題はGrand Theft Autoなのだが、おかしな邦題がついている。併映は『デス・レース2000年』だったのでコーマン2本立て。
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2013/03/13
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後年、『ビューティフル・マインド』(2001年)でアカデミー賞監督賞を受賞するロン・ハワードが主演と兼ねて監督デビューを果たしたB級青春アクション映画。ロジャー・コーマンがエグゼクティブ・プロデューサーとして製作総指揮している、いわゆるコーマン作品だ。
野心家の父によって金持ちの息子と無理矢理に結婚させられそうになった娘が、父親のロールスロイスを盗んで恋人とともにロサンゼルスからラスベガスまでぶっ飛ばす恋の逃避行。父親は娘を連れ戻すために賞金を懸けたため、賞金稼ぎたちがふたりを追う。
Grand Theft Auto (1977) Original Theatrical Trailer
全編痛快カーアクションが炸裂する低予算のB級映画だが、70年代のコーマン作品とニューシネマのテイストがミックスされて不思議な味を醸し出している。低予算でもエンターテイメントがちゃんと撮れることを示しているのは立派。
映画のクライマックスは、最高級車ロールスロイスが自動車破壊レース(demolition derby)に巻き込まれてメチャメチャに破壊されるシーンだろうか。アメリカでは一般的なイベントらしいが、日本ではとんとお目にかかったことがない。一度リアルで見てみたいものだ。