映画監督・鈴木則文さんの訃報が報じられました。ご冥福をお祈りします。昭和がまた遠くなりました。
鈴木則文は「すずきのりぶみ」と読みますが、「そくぶん」と呼ばれることも多く、そちらの方が馴染みがあります。吉本隆明を「りゅうめい」と呼ぶのと同じですね。
メディアの訃報では、鈴木監督を「トラック野郎」シリーズの監督として紹介していましたが、彼の真骨頂は東映ピンキー・バイオレンスと呼ばれたプログラムピクチャーを多数残したでしょう。はっきり言ってエログロ路線。地上波で流れることのない類の作品です。
監督が活躍したのは70年代なのでリアルタイムでは観ていませんが、一時期、銀座シネパトスやラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショウに通ってずいぶん観た記憶があります。本来、2本立て用に作られた作品ですので、1本だけ見るとやや物足りないのですが、レイトショウだといい時間になるので、そそくさと街に消えるというわけです。
このブログにもいくつかメモが残っていました。
- 『徳川セックス禁止令 色情大名』(1972)
- 『忍びの卍』(1968)
- 『恐怖女子高校 暴行リンチ教室』(1973)
- 『恐怖女子高校 女暴力教室』(1972)
- 『女番長ブルース 牝蜂の逆襲』(1971)
- 『堕靡泥の星 美少女狩り 』(1979)
監督の訃報を受けて名画座で追悼企画が上映されるでしょう。ネット配信やDVDではなくやはり映画館で作品を鑑賞して追悼したいなと思っています。まずはシネマヴェーラ渋谷で予定されている「千葉真一特集」に期待です。