ラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーで「恐怖女子高校 女暴力教室」(1972年、鈴木則文)を観る。館内は満席でパイプ椅子が置かれるほどの集客力に驚く。
杉本美樹と池玲子との二枚看板による東映ポルノ。舞台は神戸の女子高。建学の精神とは裏腹の「どうぶつえん」と揶揄される不良高校。いわゆる女番長(すけばん)モノだが、いつのまにか金子信雄・名和宏が扮する理事長親子への復讐譚に発展する荒唐無稽な話。杉本や池が少しも高校生に見えないのはさておき、いきなりライフルを片手の登場する池玲子に場内から笑いが漏れる。
鈴木則文らしく、スケ番モノの要素をすべて叩き込んだと思われる、期待を裏切らない娯楽性の強い作品でサービス満点。とくに終盤で意味なく三原葉子が脱ぐあたりは、新東宝ファンにも感涙モノだろう。ただやや弱いと感じるのは、熱血教師が薄いところか。もっと濃い配役だとよかったかも。