退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

TOKYO MXで放送されてきた特撮テレビドラマ「仮面ライダーV3」が最終回でした

TOKYO MXで、およそ1年間にわたり放送されてきた特撮テレビドラマ「仮面ライダーV3」(全52話)が最終回を迎えた。「仮面ライダーシリーズ」の第2作で、前作『仮面ライダー』の人気を受けての直接の続編である。1973年から74年にわたり放送された。

仮面ライダー1号・2号に改造され、ふたりの能力を併せ持つ仮面ライダーV3が、悪の組織・デストロンと戦うとう設定。オープニングの撮影で使用された火薬の量が素人目にも過剰で、いまでは絶対に撮れない迫力のある映像だったのも記憶に残っている。V3こと風見志郎を演じた宮内洋がアクションができる俳優だったのも迫力あるアクションシーンに貢献している。

最終回は「デストロン最後の日」というネタバレというか、ど直球のサブタイトルが付いている。そのとおりにデストロンの幹部・ヨロイ元帥を激闘の末に退けた後、その余生を駆ってデストロン首領をも倒すというわかりやす展開。首領はガイコツの形態だったが、その造形でいいのか……。仮面ライダー1号・2号の助けもなく、あっけなく終了。

V3は宿願を果たし風見はどこへとも去り、会長こと立花藤兵衛(小林昭二)と珠純子(小野ひずる)が夕日に向かって風見に惜別を告げるというラストである。ロケのめぐりがよかったのか、見事な夕日が撮れてるいるのは特筆したい。

個人的には仮面ライダー隊の通信係として活躍したヒロインの純子を演じた小野ひずるが好きだった。最終回でも橋から逆さ吊りされるなど散々な目にあっているが、最後ぐらいはもっと見せ場があってもよかった。

振り返ってみれば、V3はかなり迷走していた。最初のV3の能力を解き明かしていく「26の秘密」の謎解きの設定はいつのまにかなくなったし、途中のキバ男爵とツバサ大僧正のあたりの怪奇性をねらった演出も短期間で終わっている。さまざまな試行錯誤を繰り返して1年間やりきった特撮ドラマだった。

またV3でユニークだったのは、ライダーマンの存在だろう。最終回の冒頭にも、前回「ライダー4号は君だ!!」で自己犠牲によりプルトンミサイルから日本を守った姿が描かれていたが、印象的なキャラクターでいまなお人気が高い。右腕のみを改造しているだけなので、怪人に苦戦するほどの弱さだ。だがそこがいい!試行錯誤の末のテコ入れだったのだろうが、これは大成功している。

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いろいろあったが1年間楽しめた特撮ドラマだった。TOKYO MXありがとう。