かわぐちかいじのコミック「空母いぶき」(全13巻)をようやく読み終わりました。
- 作者:かわぐち かいじ
- 発売日: 2015/09/30
- メディア: コミック
- 作者:かわぐち かいじ
- 発売日: 2020/06/30
- メディア: コミック
作者の体調不良のため休載が続いていたので仕方なかったのですが、随分待たされた気がします。あと1巻で完結することは聞いていたのですが、本当にあと1巻で終わるのかなと思いながら最終巻を読み始めました。
このあとネタバレするので、まだ読んでない人はそっ閉じしてください。
上手くまとめたなというのが率直な感想です。あまり不満はありませんでした。日中両国の機動艦隊が激突するという胸熱な展開の結末がアツい。自衛隊機が敵空母に対してホバリングしながらガトリング砲を掃射して、空母を撃沈することなく空母機能を奪うという、実に自衛隊らしい勝ち方です。
まあ、素人ながらこの結末に軍事的なリアリティがあるとは思えませんが、漫画としてアリでしょう。文句なしにアツい。いい幕引きでした。
ただし、中国軍が占拠した島しょ部での地上戦が描かれなかったのは残念。。機動艦隊が敗北すると、中国軍があっさり撤退して住民は無事に開放されるという結末でした。空挺部隊が降下するあたりは圧巻だっただけにちょっと肩透かしを食らいました
また読み終わってやや不満に思ったのは、紛争後の日中関係の変化など政治的なことの言及されなかったこと。まあ仮想戦記モノとしては本筋ではないのでしょうが、中国は謝罪と賠償をしたのかとうか気になるところです。それでも最後まで面白く読み終えることができました。
余談ですが、この「空母いぶき」はすでに映画化されて2019年5月に公開されています。原作ファンの私は映画館まで見に行ったのですが、これがトンデモない映画でがっかりしたことを覚えています。日中関係を考えたらそのまま映像化できないのかもしれませんが、だったら映画しないでよと思ったものです。
原作が完結したいま、ぜひ原作に忠実にアニメで映像化してほしいものです。まあ大企業の資本が動くとなかなか難しいのかもしれません。そう思うと、漫画は自由だなとあらためて思いました。