TOKYO MXで放送されてきた特撮テレビドラマ「仮面ライダーアマゾン」(全24話)が最終回を迎えた。「仮面ライダーシリーズ」 第4作。1974年から1975年にかけて放送された。主演は岡崎徹。
シリーズの中で最も異色作とされる。南米アマゾンの奥地で育ったため、言葉も知らず、文明を理解できないまま来日して悪の組織・ゲドンと戦うという設定。主人公アマゾンの異文化社会での孤独な葛藤を描く意欲作だったが、子どもにはまったく理解されずに人気は低迷することになる。
起死回生を図るため、途中から子ども向けのわかりやすい路線に変更されている。当初は半裸で日本語もあやしかった主人公が、いつのまに上半身も服を着て、流暢な日本語で芝居をするようになる。せっかくのユニークなコンセプトが台無しだ。
最終回はアマゾンが、組織のアジトに突入し後半の幹部であるゼロ大帝を落とし穴に落として倒すと、支配者とされる「真のゼロ大帝」(予備のスーツか!?)が登場する。対決したアマゾンは、両腕を切断した後、首を刎ねてラスボスを倒し、アジトごと大爆発してガランダー帝国を葬りさる。終劇。
来日のときは半裸だったがアマゾンが、アマゾンに帰るときは白のスーツ姿だったのが対照的で面白い。もっと日本で文明に触れて、次第に蒙が啓かれる過程をていねいに描くとよかった。
さすがに「仮面ライダーシリーズ」も第4作になるとパワーダウンは否めないが、なんとか最後まで完走した。年明けから「仮面ライダーストロンガー」が始まるらしい。電波人間タックルはちょっと楽しみである。