YouTubeの「TOEI Xstream theater」チャンネルで無料配信されていた、映画『女必殺拳』(1972年、監督:山口和彦)を鑑賞。志穂美悦子主演の「女必殺拳シリーズ」第1作。志穂美の師匠にあたる、先日他界した千葉真一も出演している。
香港警察の女ドラゴン・紅竜(志穂美悦子)は、麻薬密輸の捜査中に消息を絶った麻薬Gメンの兄・万青(宮内洋)の足取りを追って来日する。紅竜が日本に来たことを知った密輸組織は、次々に彼女のもとに刺客を送り込む。危機に陥った彼女を救ったのは、拳法の達人である私立探偵響(千葉真一)たちだった。兄を助け出し、麻薬密輸組織を壊滅させるべく紅竜たちの戦いが始まる……。
すごいB級アクション映画。何より主演の志穂美悦子がカッコいい。千葉ちゃんと悦ちゃんのアクションだけで十分に魅せる。この二人に対抗する悪役に、天津敏や石橋雅史らが配されていて、東映アクション映画の魅力にあふれている傑作。
まあストーリーはどうでもいいが、ラスボス・天津敏の鉄の爪やアジトの鏡などは、ブルース・リーのカンフー映画のパクリ。東映映画の清々しいまでのサービス精神がいかんなく発揮されている。
先日、植木等主演の東宝サラリーマン・コメディを見たが、社会の変化のせいかさすがにバカバカしく感じた。それてに対して、こうしたB級アクション映画はバカバカしいいがいまでも十分に楽しめる。こうした何も考えなく見れるアクション映画は、時代を超える普遍性がある。
この映画は一般映画として公開されたが、ストリップのシーンなどちょっとエッチなシーンもあり、YouTubeではこんな警告表示が出ていた。まあ当時の東映アクション映画だから仕方がない。YouTubeで配信できるんだなと感心した。
ただし配信された動画の解像度が低いのは残念。無料なので文句を言えた筋合いでもないが、いまどき480pはちょっとね……。有料コンテンツとの差別化にしてもあんまりだ。