退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

TOKYO MXで放送されてきた特撮テレビドラマ「仮面ライダーX」が最終回でした

TOKYO MXで放送されてきた特撮テレビドラマ「仮面ライダーX」(全35話)が最終回を迎えた。「仮面ライダーシリーズ」の第3作である。

仮面ライダーX」が最終回でした

Xライダー(速水亮)は、ライドルなる武器を装備しており、武器を装備した初のライダーだった。東映らしい剣戟を披露しており、前半は結構面白く見ていた。敵幹部のアポロガイスト(打田康比古)もよかった。しかしアポロガイストの死後、巨大ロボット幹部・キングダークに指揮権が移り、謎の「RS装置」の設計図の争奪戦がだらだらと展開する後半になると「子どもだまし」の感が強くなる。

それでは最終回を簡単に振り返ってみよう。

最後のGOD怪人は「サソリジェロニモJr.」である。以前登場したサソリジェロニモの息子という設定。新しい怪人のスーツを作る予算もなかったのか。胸のJRが笑える。まあ当時は国鉄時代で後に「JR」が特別な意味を持つことは知るべくもなかっただろうが、あまりにもひどい。ライダーらしくバイクによるアクションは見応えがあったが、立花藤兵衛(小林昭二)が、「バイクは馬でサソリジェロニモにはインディアンの血が流れている」というセリフには思わず失笑してしまう。

サソリジェロニモJr.の勇姿

そしていよいよキングダークが立ち上がる。結構でかい。「RS装置がなくても立ち上がれたんかーい」とツッコミを入れたくなる。Xライダーがクルーザーごとふっ飛ばされるあたりは特撮が冴えている。

キングダークが立ち上がる

Xライダーはキングダークに食われたかに思われたが内部への侵入に成功し、操縦者である呪博士をサソリジェロニモJr.もろとも倒して、キングダークは大爆破するという結末。

その後、長い回想シーンを経て、Xライダーこと啓介は藤兵衛たちに別れを告げ、いずこともなく旅立っていった。それにしても他に車がいない高速道路はどうやって撮影したのだろうか。不思議である……。

さらばXライダー

本作は子ども向けの特撮番組なのだが、「子ども向け」と「子どもだまし」は別である。結局「RS装置」はどうなったのだろうという疑問を残しながら最終回を迎えてしまう。そもそも最終回で幹部・キングダークを倒して終わりでいいのか。GOD機関も壊滅したのか? もう何がなんだかよくわからない、すっきりしないエンディングだった。