YouTube「東映シアターオンライン」チャンネルで配信されていた、映画『女必殺五段拳』(1976年、監督: 小沢茂弘)を鑑賞。女必殺拳シリーズ第4作目にして最終作。
京都・西陣織物問屋の一人娘・菊(志穂美悦子)は、空手に熱中してまるで結婚に関心がない。親は見合いをさせるが上手くいかない。そんな彼女がふとしたことから国際地下組織の麻薬取り引きに巻き込まれる。折しも麻薬取締官・高木(渡瀬恒彦)も組織を内偵していた。ふたりは国際地下組織の陰謀に立ち向かうが……。
これまでの「女必殺拳シリーズ」は東京で撮影されたが、本作は東映京都撮影所が制作を担当しており、京都が舞台となっている。そのため太秦の京都撮影所の舞台裏がふんだんに盛り込まれていて、当時の撮影所の様子が伺えて興味深い。
志穂美悦子のアクションは相変わらずキレキレで期待を裏切らない。さらに晴れ着、ヒッピー姿などの七変化に加えて、撮影所では小姓姿で華麗なアクションを披露していて楽しめる。
また、これまでのシリーズ作品にくらべて、沖縄問題を折り込むなどストーリーがしっかりしており、アクションだけに頼ることなくフツーの映画としても成立している。ただし、ラストは「え、これでおわりなの」とちょっと驚かされた。これでよかったのか。