退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ガメラ対大悪獣ギロン』(1969) / 昭和ガメラシリーズ第5作

TOKYO MXの「ガメラ祭り」のラストで、映画『ガメラ対大悪獣ギロン』(1969年、監督:湯浅憲明)を鑑賞。昭和ガメラシリーズ第5作。

天体観測が好きな少年・明夫とトムは、裏山で円盤を発見する。うかつにも少年ふたりは円盤に乗り込むが、その途端円盤は宇宙に向けて発進してしまう。やがて到着したのは滅亡間近の太陽系第10惑星。生き残りの宇宙人は少年を食料にしようとする。少年を助けるべくガメラが向かってくるが、そこには宇宙人に操られた番犬怪獣ギロンが待っていた……。


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前作『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(1968年)につづきシリアルな特撮映画というより、「子どもを主役とした冒険映画」という傾向が鮮明になっている。ガメラ体操競技よろしく鉄棒の大車輪して着地でポーズを決めるなど、子どもたちが喜びそうな演出がなされている。

当時の子どもがコレで本当に喜んだのかはわからないが、さすがに切断された円盤をガメラが口からの火焔で溶接するのには呆れたのではないかと想像する

予算が削減されたのは画面からもひしひしと伝わってくる。円盤内の美術とかテキトーすぎるし、噛ませ犬の宇宙ギャオスも旧作の使いまわしだ。予算不足で都市を破壊するシーンが撮れなかったのか、舞台は未知の惑星に設定されている。当然、特撮の醍醐味のひとつである自衛隊も登場しない。

子ども向けの怪獣映画だが、見どころをさがすとすればギロンの造形だろう。頭に包丁(?)がある意匠は斬新だし、手裏剣を飛ばす設定もちょっといい。タイトルには「大悪獣」となっているが、宇宙人に操られているだけのかわいそうヤツなんだけどなぁ。そんな悪くない。

◇ ソフビ人形 大悪獣 ギロン 1992 大映怪獣 ◇MHD12028

先月から放送されていたTOKYO MXの「ガメラ祭り」も本作で終了。昭和ガメラシリーズは8本つくられている。どうせなら全作放送してほしかった。とくに第6作『ガメラ対大魔獣ジャイガー』は大阪万博の会場でロケをしており、21世紀の大阪万博を前にしてタイムリーだったが残念。