退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

ふるさと納税で多額の住民税が流出している件

先日届いた自治体の広報を読んでいると、「ふるさと納税」についての囲み記事があった。

多額の住民税が流出しており、それが年々増加しているという内容だった。都市部ではどこの自治体では同じ悩みを抱えているようだが、この記事には、具体的に昨年度は〇〇億円が流出し、その規模感について「某施設の年間運営費と同程度」「道路や橋の年間維持費より多い」などなど、具体的に示してありわかりやすかった。

さらに以下のように付け加えられていた。地方交付税の交付団体では、ふるさと納税で住民税が減収した場合、減収額の75%が地方交付税により国から補填される。しかし我が自治体のような地方交付税の不交付団体には、減収分がそのままマイナスとなり、インパクトが大きいとのこと。

驚いたのは、わが自治体が「地方交付税の不交付団体だった」ということ。都心に比べるといかにも貧乏そうに見えるのだが、どこに支出されているのだろう……。そういえば、この前もデカい箱物施設が竣工したと自慢していた。そんなに立派なヤツ要らんだろ、と思ったものだ。

この記事では、さすがに「ふるさと納税やめてくれ」とは明言していないが、言外に「やめてくれよ」と言っているのは明らかだ。それでも納税者としては、ふるさと納税の返礼品で肉や海産品をもらったほうが「お得」なのは疑いのない事実である。流出は止まらないだろう。

個人的には「ふるさと納税」なんて制度はまったくおかしいと思うが、現行制度のなかでわが自治体も返礼品競争で勝てるような返礼品開発に注力してほしい。泣き言を広報に載せているだけではどうにもなるまい。

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