いよいよ1日からは近所で都知事選の期日前投票が始まり、選挙戦も中盤戦の入ってきた。争点が必ずしも明らかではないが、原発問題ではなく「まともな争点」を取り上げていた番組があったので紹介する。データを基に議論しているのがよい。
20140128 東京都知事選のまともな争点 数字で語る都政 石川和男×土 ...
これを観て3つほどなるほどと思ったことがあったので書き留めておく。
都の税収構造の特殊性
よく知られているように東京都は地方交付税交付金を受けていない。つまり都民は地方交付税分を国税として納めているが、自分には返ってこないということだ。なんか損している気分だが……。
その代わり都の税収は法人からの税に大きく依存している。そのため税収は景気に左右され年ごとの変動が大きい。その一方で、今後ますます増える社会保障関連には景気に関係なく支出しなければならない。都の税収構造は他の自治体とはちがい特殊である。
このギャップを埋めるための、財政上の制度があるが現在は十分に機能していない。
多摩地区の高齢化問題
高齢化は日本全体に共通の問題であるが、多摩地区は全国を上回る速さで高齢化が進む。とくに多摩南部地区(多摩市・八王子市・町田市)はその傾向が強い。
これは、この地域に多摩ニュータウンに代表されるように高度成長期に地方から移り住んだ人が多く、その人たちが今後高齢化を迎えるためだ。
人口動態の予想ははずれないので、この地域の医療・介護の問題は緊急の課題である。
都知事の権限は想像以上に強い
都知事の権限は意外に強い。とくに医療・介護については、病院開設の許可、地域医療支援病院の承認など大きな権限を持っている。
例えば宇都宮健児候補は「75歳以上の医療費無料化」を公約として掲げているが、施策の是非や財源の問題を別にすれば、都知事の権限で実現できるとのこと。
それで誰に投票すればいいの?
都政の課題は他にも防災などがあるが、じゃあ誰に投票すればいいのか。
防災や福祉といった分野は、みんなが「がんばります」と言うに決まってるので差異が出にくい。まあ福祉に関しては宇都宮候補はブレずに尖っているが……。
この週末候補者による公開討論会が行われる。その前に、上で紹介した動画で予習して都政の課題を整理しておくとよいかもしれない。