退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『筒美京平の記憶』が雑誌扱いなのが惜しい

郊外でふと立ち寄った書店で気になっていた本に出会ったので、しばらく立ち読みしていた。

2020年10月に惜しくも亡くなった、日本の歌謡界を代表する作曲家・筒美京平。その謎に包まれた音楽制作について、多くの関係者の証言を集めて数々の名曲が生まれた現場の様子を浮かび上がらせるというねらいの一冊。

さらに音楽雑誌「ミュージック・マガジン」(2020年12月号)の特集「追悼・筒美京平」に掲載されていた名曲ガイドを拡充して収録されている。筒美京平ファン必読の一冊。

この本は288ページにおよぶ結構厚い本で、お値段もそれなりに張る。相当の力作であり資料的価値も高いにもかかわらず、なぜか雑誌扱いになっている。ISBNコードがない。

雑誌なのか書籍なのかは重要である。雑誌だと在庫がすぐに整理されるし、図書館で蔵書として確保されにくい。もったいないことである。