雑誌『Pen』(2022年6月号)が、〈初代からシン・ウルトラマンまで ウルトラマンを見よ〉と銘打つウルトラマン特集だった。
庵野秀明&樋口真嗣による映画『シン・ウルトラマン』の公開を控えた時期に発売されたウルトラマン特集号。映画のプロモーションの一環だろうが、『Pen』の特集はいつもながらよくできている。
すでに『シン・ウルトラマン』を見てから雑誌を手にしたので、新作映画のパートはネタバレできない制約があるせいだろうか、やや物足りないように思えた。
それでも時代を超えて世代をまたいだ日本の特撮番組を多角的に捉えていて読み応えがある。ボリュームたっぷりだし、やはり上質な紙を使ったコンテンツがパコソンやタブレットでは体験できない質感がある。オールド世代にとって紙がいちばんと思わせる何がある。
なかでも感心したのは、庵野秀明&樋口真嗣の盟友だという岩井俊二が語る「シン」という記事、そして女性ヒロインの紹介記事。
女性ヒロインで大きく紙幅を取っていたのは桜井浩子とひし美ゆり子の二人。他の人の扱いが小さいのは不満だが仕方ないのだろう。願わくば、現在も芸能活動をしている人だけでなく、いまは芸能活動から離れているヒロインも取り上げてほしかった。