退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『海底大戦争』(1966) / 千葉真一主演のSF特撮アクション

YouTubeの「TOEI Xstream theater」チャンネルで配信されていた、映画『海底大戦争』(1966年、監督:佐藤肇)を鑑賞。東映とラム・フィルムが共同製作した日米合作映画。主演は千葉真一

米国海軍潜水艦の新型魚雷の公開実験を取材する新聞記者安部(千葉真一)と恋人のカメラマンのジェニー(ペギー・ニール)は、海底のモニターにふしぎな人影を目撃する。謎を追う二人は海に潜るが、海底洞窟で半魚人のような怪物に遭遇する。拉致された二人が目覚めたのは、狂信的な科学者たちが支配する秘密基地だった……。


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外国人俳優のセリフは吹き替えられている。千葉真一が出ていなければ、東宝特撮と見違えてしまうような映画である。クライマックスで千葉真一室田日出男が取っ組みあっている場面は東映らしいが……。

終盤は秘密基地内での半魚人とのアクションが長々と続く。せっかく千葉ちゃんが出ているのに、当然ながら空手アクションはない。空手で半魚人をやっちゃいなよと思うが、本作はそういう映画ではない。

出演者ではヒロインのペギー・ニールは健康的なお色気がまぶしい。金髪だけで客を呼べた時代だったのかもしれない。なお彼女は松竹製作の怪獣映画『宇宙大怪獣ギララ』にも出演している。

B級特撮映画で真面目に見ているとバカバカしくなる設定の映画だが、アクアラングを着用した二人を追う水中撮影と、潜水艦の特撮シーンは見ごたえがある。潜水艦や海底基地、半魚人は成田亨がデザインを担当したという。なるほどかっこいい。どこか円谷プロの雰囲気があるのはそのせいかもしれない。