鹿先生が新型コロナウイルス感染症関連の動画を公開していたチャンネルがごっそり削除された。
鹿先生とは、北海道でクリニックを開業している医師。主に狩猟やアウトドアなど趣味の動画を配信して、登録者数は17万人を超えている。最近は趣味だけでなく、医師としての専門知識をもとに新型コロナウイルス感染症についても動画も配信してきた。最近はニコニコ動画でも動画を公開している。
当初、「鹿先生が狙い撃ちされたかYouTubeもひどいことするな」と思っていたがそういうわけでもない。これはワールドワイドでのYouTubeの方針である。YouTubeのポリシーは以下を参照してほしい。
YouTubeは、新型コロナワクチンなど安全性や有効性が確認されたワクチン全般について誤った情報(misinformation)を発信する動画を削除対象にすると発表している。すなわち新型コロナウイルスの存在を否定したり、安全性や有効性が確認された新型コロナワクチンについて誤った情報を拡散したりする投稿を禁止しており、昨年から多くの動画を削除しているし、さらにアカウントごと削除される事例も見られる。
さらに、YouTubeはこれ方針を各国の保健当局（日本では厚生労働省）やWHO（世界保健機関）などに安全性と有効性が確認されたワクチン全般に広げるとしている。
欧米メディアも、このYouTubeのポリシーを伝えており、FacebookやTwitterでも同様の運用がなされるようである。
こうした報道をつぶさに見ていくと、ワクチンあるいは公衆衛生に対するアメリカ人（西海岸のIT業界人だけかもしれないが）の考え方が伝わってくる。ちょっと日本では考えられない対応であるが、これも文化の違いだろうか。
