2021年7月から9月まで放送されたテレビアニメ「かげきしょうじょ!! 」（全13話）が終了した。原作は斉木久美子による同名コミック。
大正時代に創立された「紅華歌劇団」は、未婚女性達のみで構成され、美しい舞台で多くのファンを魅了する神戸を拠点とする劇団である。劇団員の育成を目的とした「紅華歌劇音楽学校」には毎年難関を突破した学生が入学していくる。渡辺さらさ（声・千本木彩花）をはじめとする第100期生は、「紅華歌劇団」の舞台で活躍するべく、日々精進を重ねる……。
明らかに宝塚歌劇団を念頭に置いたフィクションであるが、口うるさいヅカファンも楽しめるのではないか。私はかなり前にコミックを読んだとき、動いて音楽がついたら楽しいだろうなと思う一方、中途半端にアニメ化するならやめてほしいとも思った。
今回アニメ化されると聞いて興味津々だったが、予想以上によかった。とにかく声優たちもそれなりに歌えないといけないので大変だ。かつて宝塚歌劇団の仕事をしていた斉藤恒芳が音楽を担当しているのが奏功している。やはり音楽がきちんとしていないといけないアニメ。
とくに斉藤恒芳が提供したエンディングテーマ「星の旅人」は秀逸。各エピソードでフューチャーされたキャラクターを演じる声優二人が歌詞違いでデュエットする試みも面白い。
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ストーリーは主人公たち100期生が音楽学校の予科生を終えるところまで一区切り。音楽学校の紹介ポスターを撮影するところで終わるのもよくできている。これから本科、そして入団と進むのだが、アニメの続編がつくられることを期待したい。
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まったく余談だが、この「かげきしょうじょ!! 」が宝塚歌劇団で舞台化されないかなと妄想している。これまで貪欲にコミック原作の作品を舞台化してきた宝塚ならできない話ではないだろう。そうなると主人公・渡辺さらさを男役が演じることになる。いわゆる女装ということに……。まあ気長に待つことにしよう。
