新型コロナウイルスの新規陽性者が記録的に急増することを受けて、菅義偉首相は30日夜、首相官邸で記者会見し、緊急事態宣言の対象地域を拡大し、期間を延長すると発表した。これにより、すでに緊急事態宣言下にある東京都については、来月22日までとなっていた期限が8月31日に延長される。
まあ専門家の予想通りというか、東京五輪でお祭り騒ぎしているの一方で、国民に自粛を呼びかけても説得力ゼロ。政府が完全に信頼性を失っているのだから、メッセージが届くはずもなく、人流が増加してひどい状況の追い込まれている。もはや人災だろう。
会見を聞いてまず思ったのは、「ここまで来てもまだ要請ベースかよ」ということ。諸外国が罰則の伴う厳しい行動制限を実施してきたのにとは対照的である。いまだに国民に「お願い」していることに呆れる。
本当に人流(妙な日本語でだが)を減らすことが事態の収拾に質するのであれば、政府は必要な法律を制定して、行政がロックダウンや外出禁止などの実効性のある措置をとれるようにするべきだろう。場合によっては憲法改正も視野に入れる必要があるかもしれない。
そうした努力を一切放棄して、いまだに「お願い」とは笑止千万。菅首相には為政者としての当事者意識はるのだろうか。もう日本はダメかもしれんね。
今回の記者会見でちょっと面白かったのは、記者との質疑応答で菅首相がある記者の質問にまともに答えない(いつものことだが)ときに、次の記者が追い打ちの質問をしていた場面。そろそろ記者クラブ連中も敵にまわったのかも……。とにかく記者会見の答弁がポンコツすぎる。