退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】パーカー『ひとりの時間が僕を救う』(KADOKAWA、2020年)

YouTubeで人気の博している、ぼっち系大学生パーカーさんの初エッセイ本。

飾らない文章がなかなか読ませるが、「哲学」というほどの深い内容はない。YouTube動画で断片的に知っているパーカーさんの生い立ちなど知らなかった一面を知ることができたので読んだ価値はあった。軽い読み物としてはよくできている。

個人的には大学生YouTuberが好きで常に何人かフォローしている。傍観者にすぎないおっさんにとっても、大学生である彼らの生活や考えていることを覗き見できるて興味深い。しかし彼らたちはやがては卒業して社会に旅立っていく、動画投稿を止めたり、続けるにしても雰囲気が変わってしまうが……。

このエッセイ本は写真満載で誰得なんだと思うが、きっと熱烈なファンがいるのだろうか。写真もなかなかイケメンに撮れていて、フツーに女の子に持てそうな雰囲気が出ていて、コレジャナイ感もあるが、まあいいだろう。

本のプロフィールになかったが、パーカーさんは、自分の動画で好評しているとおり神戸大学海事科学部の学生である。しばらく動画投稿を休んでいるなと思っていたが、なんと神戸大学を辞めて室蘭工業大学編入するらしい。どこに向かっているのだろうか。

私などは「大学院から移ればいいじゃね?」と思ったが、いろいろと考えた末の結論なのだろう。関西から北海道に舞台を移して、まだまだパーカーさんの大学生活は続く。もうしばらく楽しませてくれそうだ。