退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】野原広子『妻が口をきいてくれません』(集英社、2020年)

WebサイトでPVを集めたコミックエッセイの書籍化。

サラリーマンの夫と専業主婦の妻、そして子ども2人の四人家族。大喧嘩したわけでもないが、ある日から妻が口を聞いてくれなくなる。家事や育児はフツーになしているが、夫との会話は最小限度にとどまり、妻から話しかけることはない。その状態が5年以上続き……。

夫も察しが悪いのかもしれないが、5年間も会話を拒否する「悪妻」ぶりに怒り心頭。陰湿極まりない。夫が「生き地獄」と感じるほどに追い詰めれているのに放置プレイ。ダメだこりゃ。ストレスのなかサラリーマン生活を続けられたのは立派。ストレスでメンタルを病んだり、仕事が上手くいかなくなっても仕方ないレベル。

まあ夫もMなのかどうかわからないが、この状態を5年間も我慢しているのは理解できない。フツーはリセットボタン押すでしょ。子どもがどうなろうと関係ない。「親はなくとも子は育つ」とはよくいったものだ。

ああ、いまどき専業主婦(パートぐらいはやっているのか)でのうのうとしているのもダメだろう。夫がよほどのエリートなら話は別だが、ダブルインカムは必須条件だ。お互いのキャリア形成を考えて結婚相手を探すべき時代にきている。

若い男性諸君はこの夫婦を反面教師として、こんな地雷みたいな「妻」と結婚して、家庭が「生き地獄」にならないように慎重に相手を選ぶ必要がありそうだ。

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