退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

アニメ『NOMAD メガロボクス2』が放送されるので、予習に第1期の『メガロボクス』を見てみた

先週ニコ生でアニメ『メガロボクス』(全13話)の一挙配信を見た。

この春から放送予定の続編『NOMAD メガロボクス2』のプロモーション。高森朝雄原作・ちばてつや作画によるボクシング漫画『あしたのジョー』の連載開始50周年を記念して、『あしたのジョー』を原案にして制作されたアニメ。先日世田谷文学館で「あしたのジョー展」を見てから、ジョーはちょっとしたマイブームになっている。

第1話 ROUND1 “BUY OR DIE?”

しかし、このアニメの時代は近未来。身体能力を向上させる強化外骨格ギアを身に着けたメガロボクサーたちによる格闘技「メガロボクス」にすべてを賭ける男たちの熱い戦いを描く、という設定。

ROUND2 THE MAN ONLY DIES ONCE

非合法地下闘技場のメガロボクサーであるジャンクドッグ(声:細谷佳正)は、強すぎるがゆえに相棒の南部贋作( 声:斎藤志郎)に八百長試合を強いられる鬱々として日々を過ごしていた。しかし絶対王者のメガロボクサー勇利(声: 安元洋貴)に地下試合で敗北したことから、ジョーというリングネームでメガロボクス世界王者決定戦「メガロニア」への出場を決意を決意する……。

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あしたのジョー』の要素がいろいろ盛り込まれているが、本作との直接のつながりはない。それでも本作の登場人物から、『あしたのジョー』の登場人物を簡単に想起できるなどバランス感覚は見事。作画も往年の出崎統を思わせる作風で楽しめる。

第13話 ROUND FINAL “BORN TO DIE”

やや不満なのは女性キャラクタの設定。『あしたのジョー』の白木葉子を当たる白都ゆき子(声: 森なな子)が、ジョーに思い寄せる設定がないし、食料品店の娘・林紀子に当たるキャラクターも登場しない。ジョーの周辺にもう少し恋愛要素があってもいいだろう。

ほかに「あれ?」と思ったのは、途中からジョーがギアを使わずに「ギアレス・ジョー」として対戦していく設定だ。これは「メガロボクスってなんだっけ?」ということになるし、ギアなしで巨体の対戦相手に対抗するのはいくらアニメだとしても無理があるだろう。

まあ細かいことは抜きにして楽しめるアニメなのは間違いない。ラストはきれいに終わったので第2期はないと思ったが、冒頭のとおり『NOMAD メガロボクス2』が制作されて驚いた。どのような続編なのか楽しみである。