傑作特撮ドラマ「ウルトラセブン」の放送が始まったのは1967年10月。当時の16mmフィルムをデジタルスキャンし、4K・HDRでリストアした「4Kリマスター版」が今秋NHKで放送される。
最近、この「4Kリマスター版」放送に向けて番宣を見たところ、4Kリマスターの作業工程が紹介されていた。そのとき若いスタッフが持っていたのが、この『新資料解読 ウルトラセブン撮影日誌』である。かなりの特撮ファンとお見受けした。
こんな本があるのかと私も読んでみた。タイトルのとおり、当時のスタッフが残した「撮影日誌」である。すべての話数について残っているわけではないが、現存している資料を基に余計な解釈なしで構成・編集されている点は素晴らしい。
当時のドラマの制作の現場のリアルや熱気が伝わってくる。ロケ地や予算など資料的な価値も高い。このような形で日誌が出版されるのは、「ウルトラセブン」のような人気作品ならではだろう。
まあ誰が読んでも面白いというシロモノではないだろうが、本編を見ながら、その回の日誌を読むのはなかなか楽しい。
これからNHKで放送される「4Kリマスター版」の放送は受信設備がないので、残念ながら観られない。しかし私は、いまDVDで「ウルトラセブン」をちびちび見直していて、半分ぐらいまで進んだところ。当面日誌とともに楽しめそうだ。