政府は、新型コロナウイルス感染症対策本部会合を経て、東京、大阪など9都道府県に31日までの期間で発令されている緊急事態宣言を6月20日まで延長することを決めた。
菅義偉首相は28日夜、記者会見でその決定を発表した。あいからずスピーチが下手くそでウンザリするが、もう治らないだろう。上達の見込みなし。
そして毎度のことだが、なぜ金曜日夜に発表するのか。延長が正式決定されてから、いろいろ対応しなかればいけない人たちのことを考えてない。せめて金曜日の昼に発表してほしい。
この延長は東京五輪開催をにらんでのことだろうが、国民はまったく冷めている。自粛疲れというのもあるのだろうが、緊急事態宣言が意味がないことをすでに察知しているからだろう。そもそも東京五輪を開催できる程度の状況が「緊急事態」と言えるのかが疑問である。
しかもデータを見ても明らかなように若者は重症化のリスクはほとんどなく、自粛するメリットがほとんどない。リスクが限りなく小さいのにも関わらず、貴重な青春期を自粛で台無しにされているのだから怒り心頭である。マスコミはやたらと若者の感染リスクを強調して煽ってくるが、それならまず小中高の学校を休校するべきだろう。まったく科学的ではない。
いちばん問題なのは出口戦略が見えてこないこと。いったいどうなったら緊急事態宣言が解除されるのか基準を示してほしい。先のわからない「自粛」はもう御免だ。
また政府の発表とは別に、東京都独自の自粛要請があるから事態はもっとややこしい。これまでは映画館は営業休止を要請したが、どうやら延長後は時短営業は認められるようだ。映画ファンとしてはうれしいが、「じゃあいままでの営業休止はなんだのか？」と言いたくなる。まったく科学的ではない。
映画館の営業が再開されるのは吉報であるが、見たい映画の多くは公開延期となっているので、すぐに見たい映画がない……。やれやれ困ったものだ。
