退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016) / 韓国産ゾンビ映画の話題作

AbemaTVで配信されていた映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年、監督:ヨン・サンホ)を鑑賞。公開時から話題になりメディアにも取り上げられていたが、私はゾンビ映画が苦手なので食わず嫌いのまま今回が初見。「新感染」という邦題がなかなか冴えている。

新感染 ファイナル・エクスプレス [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
  • 発売日: 2018/01/24
  • メディア: DVD

韓国で謎のウィルスが蔓延。ソウル発プサン行きにの新幹線KTXにひとりの感染者が紛れ込む。ファンドマネージャーの父親が別居中の妻の元に小学生の娘を送り届けるため、父娘ふたりは、さまざまな同乗者とともにそのKTXに乗り合わせる。車内で感染が爆発的に広がり、乗客たちは次々に凶暴なソンビと化していく……。


『新感染 ファイナル・エクスプレス』予告編

ソンビ映画をまともに見たのは、映画『アイアムアヒーロー』以来だろうか。ゾンビ映画のお約束などはわからないが、噛みつかれてそれほど短時間にゾンビ化するものだろうか。しかもゾンビ化した後も全力疾走していて動きが速い。元気いっぱいのゾンビ……。これもお国柄だろうか。

ストーリーはどこかで見たようなネタをつなぎ合わせただけという気もするが、ネタとしては面白い。今回のようにコメントを見ながらみんなで楽しみ方ならばアリだろうか。映画としての出来は別にしても韓国映画の力強さは伝わった。

新幹線の車両ごとに陣地分けして人間とゾンビの間で攻防戦が繰り広げるのもアイデアだろうが、せっかく鉄道を舞台にしてゾンビ映画を撮るのであれば、もうひと工夫あってもいいだろう。

ちょうど年末に映画『新幹線大爆破』を見たせいもあるが、指令所や鉄道会社、軍、政府とのやりとりも描いてほしかった。国難級のバイオハザードが起こっているのに、舞台がほとんどKTXに限定されて狭すぎる。パニック映画としてもうひと頑張りしてほしかった。