新文芸坐で映画『ビリーブ 未来への大逆転』(2018年、監督:ミミ・レダー)を鑑賞。アメリカ合衆国最高裁判所の女性判事であるルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg, 1933-)が、弁護士時代に史上初の男女平等裁判に挑んだ実話を基にした伝記映画。併映はドキュメンタリー映画『RBG 最強の85才』だったので当日はRBG二本立てだった。
1970年代のアメリカ。まだまだ女性差別が根強く残る時代、ハーバード大学ロースクールに入学したルース・ギンズバーグ(フェリシティ・ジョーンズ)は弁護士を志し、在学中に知り合った夫(アーミー・ハマー)と結婚する。家事や育児を来ないながら優秀な成績で卒業するも、女性だからという理由で法律事務所には採用されない。そこで大学教授としてキャリアを積むが、ある日、親の介護費用の税控除が男性には認められないというケースに出会い、男女平等裁判に挑むことになるが……。
ON THE BASIS OF SEX | Official Trailer | Focus Features
この映画を見る前にドキュメンタリー映画『RBG 最強の85才』を見ていたおかげで理解が深まりよかった。ナイスな二本立て。
実在の人物を女優が演じると、往々にして美化されてるなと感じることもあるが、今回はRBGの若い頃にどことなく似ている女優が演じているのがよかった。
実話をベースにしているがエンターテイメントとしても十分に面白い。とくに男女平等を争うラストの法廷劇は見ごたえがある。アメリカの法廷が、本作のように判事と原告、被告とのあいだでドラマチックなやりとりがあるのかわからないが、最後には大いに盛り上がって映画を見たなという気分になる。役者の演技も申し分ない。ハリウッドの俳優陣の層の厚さを実感できる。
この勢いで日本でも入学者を女性に限定している、お茶の水女子大学や奈良女子大学が憲法違反であるか否かを争う裁判を見てみたい。