再放送されていたBS時代劇「薄桜記」(全11話)を見た。初回放送は2012年。原作は五味康祐の同名時代小説、脚本はジェームス三木。主演は山本耕史。
![NHK VIDEO 薄桜記 ブルーレイBOX [Blu-ray] NHK VIDEO 薄桜記 ブルーレイBOX [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51TzSuIsMDL._SL160_.jpg)
NHK VIDEO 薄桜記 ブルーレイBOX [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2013/01/09
- メディア: Blu-ray
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
旗本にして将来を嘱望されていた剣豪・丹下典膳(山本耕史)は、上杉家家老の娘・千春(柴本幸)と結婚する。しかし典膳が大阪赴任中に妻が元付け人に手ごめにされてしまう。妻の名誉を守るため離縁を申し出るが、千春の兄に切りつけられて左腕を失う。その事件がもとで旗本の扶持を失い、浪人となった典膳は、剣の同門の堀部安兵衛(高橋和也)に助けられて、友情を深めていく。やがて赤穂事件が起こり、浅野家家臣となった安兵衛と、上杉家ゆかりの典膳は敵味方となる。そして討ち入り直前に二人はついに剣を交えるが……。


山本耕史が隻腕の剣士を熱演しているのはかっこいいし、柴本幸とのカップルも美男美女で見栄えがする。純愛と友情を前面に押し出し演出は、本来は悲恋物語であるが、どこか爽やかな印象を与える。これはNHKらしいといえるかもしれない。
ただ原作どおりなのかもしれないが、ラストはちょっと腑に落ちなかった。討ち入りの夜、典膳と安兵衛は対決し、隻腕ながら典膳が圧倒するが、わざとスキを見せて安兵衛に討たれたようにみえた。千春と愛を誓った後なのに、武士の誇りを優先させて死に場所を求める。これでは千春の立場がないだろうと思った次第。


「薄桜記」の映像化作品といえば、市川雷蔵主演の1959年の大映映画が名作として知られている。本作(NHK版)とは違い、大映版はもっとドロドロした凄惨な映画だった記憶がある。原作は未読だが、おそらくNHK版が原作に近いのであろう。いずれ大映版を見直してみたい。
![薄桜記 4K デジタル修復版 [Blu-ray] 薄桜記 4K デジタル修復版 [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/516LaBXa5BL._SL160_.jpg)
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2019/10/04
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログを見る