現在、日本テレビでアニメ「MIX」が放送されていたり、AbemaTVでテレビアニメ「タッチ」が配信されていたり、あだち充がちょっとしたマイブームになっている。ようやく、テレビアニメ「タッチ」(全101話)を見終わった。1981年から1986年にかけてフジテレビで放送された昭和アニメである。
大型連休期間中も、AbemeTVはどうだと言わんばかりのハイペースでアニメの配信を続けていたがついに完結。視聴者もこのペースに付いていくがたいへんだったが、Amazonプライム・ビデオと併用しながらなんとか完走した。
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アニメ「タッチ」はあだち充のコミックが原作。高校野球を題材に、双子の兄弟である上杉達也・和也と幼馴染の浅倉南の3人を軸にした恋愛を絡めて描いてラブコメ。ぐうたらの兄・達也が、途中で事故死した弟・和也の思いを引き継いで野球を始めるという設定だ。
あだち充の最大のヒット作で、テレビアニメに加えて劇場版アニメにもなっているし、なんと実写版のテレビドラマや映画も製作された。実写映画の南役は長澤まさみが起用されたが、なぜか新体操の設定はなく、長澤のレオタード姿を目にすることはなく、ファンを大いに失望させたこととは記憶に新しい。
またテレビアニメ第1期のオープニングテーマ「タッチ」初めとした主題歌を岩崎良美が歌って次々にヒットのも印象的だった。まあ岩崎良美の魅力の本質は、音楽的に凝っている他のアルバムにあると思うが、それは別の話だ。
ひさしぶりにテレビアニメ「タッチ」を見てまず感じたのは、よくできているが、ラストが原作どおりでないが残念だということ。全101話という長尺なのだから、ペース配分を考えてきちんと原作どおりに終わってほしかった。せめて明青学園甲子園で優勝したときの「優勝皿」の画はほしかった。アニメの進行が原作を追い抜いたということでもないだろうし……。他にもいろいろな要素がカットされているのが惜しい。
もうひとつ、ヒロイン浅倉南の人物像も気になった。雑誌「少年サンデー」連載の漫画が原作なので、ターゲットは思春期の青少年たちのせいか、徹底した男性目線で男好きのするキャラクター設定になっている。おっさんになってからアニメを見ると、「重すぎる女・あざとい女」にしか思えない。これはコミックではあまり気にならなかったが、アニメでは声優(日高のり子)が肉声をアテているせいもあるだろう。「浅倉南はやめたほうがいいんじゃないの」とアドバイスしたくなった。
歳をとって女性を見る目も変わってきたということかもしれない。