退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『レディ・プレイヤー1 』(2018) / 80年代の日本発のポップカルチャーが炸裂するSF映画

新文芸坐で映画『レディ・プレイヤー1』(2018年)を鑑賞。アーネスト・クラインの小説『ゲームウォーズ』を原作に、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化したSF映画

2045年の行き詰まった近未来社会。スラム街で暮らしている人たちの多くは、現実逃避のため「オアシス」と呼ばれる仮想現実の世界に入り浸っていた。この「オアシス」に隠された3つの鍵を見つけて、莫大な財宝を手に入れるべくゲームに挑む若者たちを描く。80年代ポップカルチャーのキャラクターの活躍が見どころ。


映画『レディ・プレイヤー1』予告1【HD】2018年4月20日(金)公開

よく権利問題をクリアできたなと驚く。さすがスピルバーグ監督。でもウルトラマンが出ないのは残念至極。円谷プロどうした。

ストーリーは3つの鍵を見つけるという単純なもので、子ども向けと言ってもいい。最後のメッセージも「ヴァーチャルな世界よりはリアルの世界が大事」という身も蓋もないもので、オレの居場所がないじゃないかと絶望したヲタクも多いのではないか。ラストは主人公がガールフレンドでイチャイチャ(笑)。

それでも「メカゴジラ vs ガンダム」など。日本発のキャラクターがスクリーンで活躍するのを見るだけでも価値がある。当時の日本のサブカルはすごかったなとシミジミ。その後の日本はそうなってしまったのか、と。


映画『レディ・プレイヤー1』日本限定スペシャル映像(メカゴジラ VS ガンダム編)大ヒット上映中

80年代のサブカルに詳しい人は大いに楽しめるだろうが、お世辞にも万人向けとは言えない。実際、途中で席を立つお客さんがかなりいた。ちなみに併映はミュージカル映画グレイテスト・ショーマン』だったが、客層がちがい取り合わせが悪かったのだろう。

スクリーンからの情報量は圧倒的で、おそらく一度観ただけでは拾いきれない。後でパッケージソフトでじっくり見ても楽しめるだろう。前述のとおり人は選ぶがオススメです。公開時に3Dで観たほうがよかったかもしれないと、ちょっと後悔しています。

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