DVDでアニメ映画『GODZILLA 怪獣惑星』(2017年、監督:静野孔文、瀬下寛之)を干渉。ゴジラシリーズ初のアニメーション映画。全3部構成の第1作。
公開当時、本作はシリーズ初の「アニゴジ」ということで話題になり、映画館で見ようか悩んだが結局行かなかった。いつの間にか上映終了していたこともあるが、予告編を見てコレジャナイ感があったからだ。
怪獣映画というよりSF映画。地球に突如現れた怪獣から逃げるために人類は地球脱出。移住先を求めて彷徨うが思うように行かず、結局地球に戻りゴジラと再び対決するという流れ。この間、22年間。しかし地球では20万年が経過しており地球の環境は激変していた。。こんな強引な設定がほぼほぼナレーションでゴリ押しされる。
しかも、異性人種との共生という大きなイベントもストーリー上は簡単に流されていき、観客は置いてきぼりになってしまう。設定が壮大なわりに説明不足なのは残念。
それでもアニメでゴジラを作れるのかという点については及第点。メカなどの作画は想像以上であり、アニメでもここまで表現できるのかと唸らされる。ゴジラも恐怖とか畏怖は感じられないがよく描けていた。
だだしキャラクターは凡庸で魅力に乏しい。海外市場をターゲットしているせいかもしれないが、萌などの日本にしか通用しないハイコンテクストな表現は抑えられているように思えた。ヒロインが突出していないのも不満。
いちばん不可解だったのは、人類がゴジラと対決しなければいけない理由が十分の説明されてい点である。劇中でも月に移住して資源だけ地球から調達するプランが登場していたが、それでいいのではないか。わざわざゴジラと対決する必然性が見えてこない。
さらに人類の兵器がショボすぎるのも萎える。ゴジラ相手に、ホバーバイク部隊が飛び回ってどうなるというのか。もっと重装備の兵器で戦えよと思ったが、次回作以降、メカゴジラが登場するのだろうか。
いろいろ不満点を書いたが、第2作以降がどうなるのか気になるぐらいは面白かった。評価は三部作を見終わってからとしたい。