早稲田松竹で映画『メッセージ』(2016年、監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ)を鑑賞。原題はArrivalである。「未知との遭遇」系のSF映画。
- 発売日: 2017/10/18
- メディア: Blu-ray
世界12か所に謎の巨大宇宙船が飛来する。モンタナに浮遊する宇宙船について言語苦学者のルイーズ(エイミー・アダムス)、物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)が軍の管理下で調査を始める。人類の味方なのか敵なのかの判断を迫られるなか、中国はしびれを切らして核攻撃の準備を始める。米国調査チームは、コミュニケーションのきっかけをつかみ、なんとか宇宙人(ヘプタポッドと呼称)と簡単な会話ができるところまで到達する。ルイーズは彼らの時間軸の概念が地球とまるで異なることに気づく。中国の核攻撃を止めさせるためにルイーズはある賭けにでる……。
ARRIVAL – International Trailer (HD)
宇宙船の形状が栗山米菓の「ばかうけ」にそっくりだと映画の本質に関係ないことが話題になったが、意外にまっとうなSF映画で面白かった。時間の概念を超越するという話は使い古されたネタではあるが、なかなかよくできている。
ルイーズが、病気で早逝する娘と自らが映し出される風景がフラッシュバックに悩まされるシーンが印象深い。また言語学的なアプローチで宇宙人の言語を解析しながら核心に迫っていくのも個人的にはツボだった。言語が「武器」というコンセプトも面白い。
決して大衆受けするSF大作ではないが、この類の話に慣れている人は結構楽しるだろう。
余談だが、宇宙船が飛来する12か所のなかに北海道もあった。なぜか都市名じゃなくて「北海道」なのが不思議。しかも劇中では日本の存在感がまったくなくて、中国との格差が際立っていた。市場の大きさを考えると仕方ないのだろうが、日本人としてはややさみしい。