積ん読になっていた三上延によるライトミステリ小説『ビブリア古書堂の事件手帖』(全7巻)を読み終えました。北鎌倉で古書店を営む栞子が、客が持ち込む古書にまつわる謎の解いていくミステリー小説です。
ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~ (メディアワークス文庫)
- 作者:三上 延
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)
- 作者:三上 延
- 発売日: 2017/02/25
- メディア: 文庫
第6巻から最終巻が出るまでかなり時間があいたので、「ずいぶん待たせるな」と思っていました。今年になってようやく最終巻が出ましたが、今度はこちらの気分が乗らず後回しになっていました。お盆休みにようやく手に取って一気に読み終えました。
最終巻はフィナーレを飾るにふさわしく、シェークスピアの古書をめぐるスケールの大きな話。入札の資金を用意するために自宅を抵当に入れるなど、緊迫したオークションが見せ場になっています。今回取り上げたのはシェークスピアなので、これまでのようにエピソードに登場した本を手に取ってみよういう気分にはなりませんが……。
またこれまでを総括するためか登場人物が多くややこしいですのが難点です。巻頭に登場人物紹介のページがあり家系図も載っているので記憶力に自信のない人も大丈夫でしょう。ナイスな配慮ですね。
ミステリーなのでネタバレは止めておきますが大団円です。読み味のよいエンディングとだけ言っておきましょう。あとがきに、これからもスピンオフは書いてみたいとあったので期待して待ちたいと思います。
余談となりますが、今年になって「ビブリア古書堂の事件手帖」のアニメ化・映画化が決まったとの報道がありました。映像化といえば覚えている方も多いと思いますが、既に2013年に剛力彩芽主演でテレビドラマになっています。当時のボーイッシュな剛力のイメージが、原作の栞子とあまりにかけ離れていて「炎上」したのも記憶に新しいところです。今度の映像化では、誰が栞子を演じるのか注目です。