有名予備校講師による受験生を応援する本。50個のQ&A形式で読みやすい。時間がない人は大きなフォントの部分と各Q&Aのまとめだけ読んでもいいだろう。
私は受験生ではないではないので、細々としたテクニックなどは関心がない。興味の対象はタイトルにあるように「受験勉強に注力する意味と意義」を受験生にどのように説いているいるのか。それに説得力があるのかとことである。
第1章が主に受験勉強の意味や意義を説明する、この本の導入部という位置付けになっている。Q&Aを列挙すると以下のとおり。
- 「受験勉強」って意味あるの?
- 「大学に行く意味」って?
- 「学歴があれば人生楽勝」って昔の話しでしょ?
- 最近の就職は「学歴より個性重視」って聞いたけど
- 学歴のあるなしで、人の価値は決まらないはず
- 大学受験って、ホントにフェアな競争なんですか?
これにふたりがどのように答えているかは本にあたってほしいが、概ね社会人なら同意できる内容だろう。子どもからのこの類の質問に答えるためのヒントにになるかもしれない。
しかしこれを読んでイマドキの受験生が説得されてやる気になるのか、という疑問はある。実際にこれを読んだ受験生に聞いてみたいところである。
まあ、「大学受験するのは当然だろ?」という進学校特有の雰囲気のなかで、こうした受験勉強に対する根本的な疑問を持たずに、ひたすら勉強する受験生が一番成功するのかもしれない。