退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

北朝鮮の「水爆実験成功」で思ったこと

年末の「慰安婦問題についての韓国との合意」の報に続き、6日、また朝鮮半島からのニュースに驚かされました。北朝鮮が「初の水爆実験」の成功を特別重大報道で発表したというニュースです。専門家によれば爆発規模から今回の水爆実験は成功したとは言えないようですが、これは大した意味はありません。

アメリカが世界初の水爆実験を成功させたのが1952年、第五福竜丸が被爆したビキニ環礁での水爆実験が1954年ですから、水素爆発は50年代に確立した技術です。2016年の現代、北朝鮮と言えどもが国家レベルの人材や予算を投入すれば、いずれ水爆の技術を手にすることは疑いの余地がありません。時間の問題です。

北朝鮮の突然の発表にも驚きましたが、もっと驚いたのは各国がその予兆をつかめなかったことです。日本は当然のこと、アメリカの専門家も意表を突かれた様子だったのが印象的でした。何を考えているのはわからないところが不気味です。

今回の核実験により雪解けムードだった南北朝鮮間の緊張は高まり、さっそく韓国は境界線付近で大型拡声器による北朝鮮へ宣伝放送を再開しました。北朝鮮と同じぐらい韓国もよく分からない国ですから「じゃあ、オレも核武装するわ」と言い出しても不思議はありません。実際、韓国のネトウヨからは核武装を唱える発言が噴出している様子です。

朝鮮半島核武装すると次は日本の番です。いまの政治状況を見ると日本周辺の緊張が高まってくれば、いつ「核武装」に方針転換してもまったく驚きません。十分あり得る話です。日本が核武装の準備を始めたら、国力を考えれば意外に速く実現できるはずです。プルトニウムもたっぷりありますからね。不謹慎ですが一度日本の科学技術の本気を見てみたい気もします。

日本の核武装をいちばん避けたいのはアメリカ政府でしょうが、今回の北朝鮮の核実験をを安々と許したことからもアメリカの国力の衰えも見て取れます。いつまでも日本の安全保障をアメリカ頼みにしていいのか、一度立ち止まって考えてみるいい機会かもしれません。

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