ひょんなことで雑誌「Wedge」(2022年 7月号)を手にとって、特集「日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな」を読んだ。
業界によっては「人手不足」で困っていると喧伝されている。実際、街で外国人労働者を見かけることも多く、「外国人労働者がいなければ日本(社会)は成り立たない」という主張もわからないこともない。
しかし安易に外国人労働者に依存し続けることで、日本が本来立ち向かわなければならない問題を先送りしているもではないか。ご都合主義の外国人労働者受け入れ、将来に大きな禍根を残すことになる。
そんなトーンの特集記事である。よく聞く話題であるが、韓国での外国人労働者の受け入れの成功事例や、日本企業による外国人労働者受け入れの独自の取り組みなどなかなか興味深い。
この記事の最後には、日本の国力低下による労働者を送り出している国との経済格差の縮小、円安による外国人労働者のメリット縮小により、これまでのように簡単に外国人労働者が日本に来てくれないくなる懸念が述べられている。
少なくとも「外国人技能実習制度」のような国辱ものの制度の見直しは急務であると痛感した。せっかく日本に来てくれた外国人労働者が日本嫌いになって帰国するのではお話にならない。この問題を放置して、いくら外国に経済援助しても無意味である。
短い雑誌の特集だが、問題点がよくまとまっていて読み応えがあった。