退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

オールナイト「新春メカゴジラまつり」@新文芸坐

先日、新文芸坐の《<新春ゴジラまつり>連動企画 新春メカゴジラまつり》というオールナイト上映を見てきました。上映作品は次の4本。

  1. ゴジラ対メカゴジラ(1974年、監督:福田純
  2. メカゴジラの逆襲(1975年、監督:本多猪四郎
  3. ゴジラ×メカゴジラ(2002年、監督: 手塚昌明
  4. ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(2003年、監督: 手塚昌明

ちなみにメカゴジラの登場作品は、上記以外にもう一本あります。佐野量子が主演している『ゴジラvsメカゴジラ』(1993年)です。どうせなら5本上映してコンプリートしてほしかったですね。惜しい。
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ゴジラ対メカゴジラ(1974年)

ゴジラシリーズ」の第14作。メカゴジラは異星人の操る地球侵略用の兵器として初登場。メカメカしいデザインが秀逸。この映画ではメカゴジラは光線やミサイルを使って存分に暴れてくれるので楽しい。当時、人気が出たのもうなずける。

舞台は沖縄国際海洋博覧会を控えた沖縄。沖縄にメカゴジラが登場すれば、当然、在日米軍が黙っていない。メカゴジラが米軍をフルボッコにするシーンを期待するが、当時の国民感情を配慮して日和ったのか、米軍はおろか自衛隊すら登場しない。しかも沖縄の人が避難するシーンもなく、よくわからない場所で怪獣だけが戦うという寂しい展開になっている。

キャストでは岸田新がインターポール捜査官として異星人相手に活躍しているのがうれしい。

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メカゴジラの逆襲(1975年)

前作『ゴジラ対メカゴジラ』の続編。ゴジラは、メカゴジラとチタノザウルスと1対2で戦う。キャストでは、ヒロインの藍とも子が美しいことに加え、平田昭彦がマッド・サイエンティストとして出演していることも特筆できる。

しかし本作は、藍とも子が演じるアンドロイドを巡る人間ドラマが前面に出てきて、怪獣映画としては物足りない。しかもメカゴジラはチタノザウルスに隠れて影が薄く、あまり活躍しないのは残念。興行成績も芳しくなく、本作は昭和ゴジラの最終作となった。

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ゴジラ×メカゴジラ(2002年)

ミレニアムシリーズの第4作。昭和ゴジラでは異星人の侵略兵器だったメカゴジラが、本作では自衛隊の対ゴジラ兵器である「3式機龍」(メカゴジラ)として登場する。

この映画はズバリ釈由美子の映画。特生自衛隊員・家城茜(釈由美子)が、機龍を駆ってゴジラを対決する特撮シーンは迫力満点。今回、昭和シリーズから映像技術の進歩は長足の進歩を遂げていることがよくわかったが、映画館で鑑賞して最も実感したのは音響効果。ズーンと腹に響く低音は昭和ゴジラになかった臨場感だ。

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また本作は怪獣映画であると同時に、釈由美子のアイドル映画としても成立している。軍事訓練に励む釈が鉄棒で懸垂する姿がかわいいことも特に指摘しておく。
ゴジラ×メカゴジラ 東宝特撮ヒロイン メモリアル・アルバム

ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(2003年)

好評だった前作『ゴジラ×メカゴジラ』の続編。釈由美子は米国研修に派遣され機龍のパイロットは交代。主人公は機龍の整備士(金子昇)である。機龍隊のなかに吉岡美穂が参加していたのは懐かしい。しかしヒロイン不在なのはイタい。

モスラの関連して、長澤まさみが小美人のひとりとして南方風のセパレート衣装で登場するのは注目に値する。今となっては貴重なへそ出しルックを見ることができる。

東京タワーや国会議事堂が破壊されるシーンなど特撮は見応えがあるが、マンネリと思われたのか集客には苦戦し、次作でミレニアムシリーズも終了となる。

S.H.モンスターアーツ MFS-3 3式機龍

まとめ

メカゴジラを堪能したオールナイトだった。2014年に日本で公開されたハリウッド版ゴジラが好調だったのを受けて、本家の東宝ゴジラの新作を制作することを発表している。いつの日かぜひ新しいメカゴジラをスクリーンで見たいものである。
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