【映画感想】『ローン・サバイバー』(2013)

新宿ミラノ１で映画「ローン・サバイバー」（2013年、ピーター・バーグ監督）を鑑賞した。舞台はアフガニスタン。タリバンと戦った米兵を描いた、実話を基にした映画。主演はマーク・ウォールバーグ。

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タリバンの指導者の暗殺を目的としたレッド・ウィング作戦のため、アメリカ海軍特殊部隊ネイビー・シールズはアフガニスタンに赴く。山岳地帯で偵察をしていた4人の隊員が、予期せぬ出来事から200人以上のタリバン兵から攻撃され絶体絶命の窮地に追い込まれる。 4人は崖を転げ落ちるなど満身創痍になりながら必死に生き残りを図るが、生還できるのはわずかひとり。タイトルが壮大なネタバレに……。

タリバンとの銃撃戦も迫力満点でアクション映画としても秀逸だが、やはり考えさせられるのはタリバンからの攻撃を招いた出来事である。シールズの4人の隊員は偵察行動中、非武装のヤギ飼いの少年と老人に偶然出くわす。隊員は2人の身柄の拘束に成功するが、その処遇に苦慮する。そのまま放置すれば凍死・餓死のため2人の生命が危ない。さりとて開放すればタリバンに自分たちの居場所を通報されるおそれがある。それとも任務遂行のためには2人をその場で殺害するのがよいのか。

この究極の選択を迫られた隊員たちが、どのように決断を下すのかがいちばんの見どころと言える。結果を見れば隊員の選択はこれ以上ないほどの重大な結果をもたらす。最後の生存者となった隊員は、これを判断ミスだと後悔しているのだろうか。それともやむを得ない帰結と考えているのだろうか。気になるところである。

また、この地域に古くから伝わる「パシュトゥーンの掟」のおかげで、生存者は奇跡的な帰還を果たす。正直、この部族の掟はどんなものがわからないが、上のヤギ飼いの件と合わせてみると考えさせらることは多い。これが実話だというのだから驚くばかりだ。

Lone Survivor Official Trailer #1 (2013) - Mark ...