先日、新文芸坐の「鈴木則文映画まつり」で「徳川セックス禁止令 色情大名」(1972年、鈴木則文)を観る。R18指定。
タイトルどおりの直球勝負の一本。まあ、おバカピンク映画といってしまえばそれっきりなのだが、意外にしっかりした映画で社会風刺も効いている。映像的にもはっとするカットが散りばめられていて飽きない。
主演は、杉本美樹とサンドラ・ジュリアンの日仏二大ポルノ女優。脈絡なく二人が海で全裸で戯れるシーンだけでも観る価値あり。いま観ても十分に美しい。名和宏の殿様ぶりも愉快。
圧巻はあっけないラストの腹上死。いままでのストーリーはいったい何だったのか、と呆れてしまうほどの突き放した感じが最高。
癖が強いので万人にはススメられないが、ソクブン監督らしい一作。当時の映画界の勢いを感じることができる。