- 作者: 大村大次郎
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2009/10/09
- メディア: 新書
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元国税調査官の描く無税生活者の姿。そのまま節税マニュアルには使えないだろうが、エッセイとしておもしろい。一時間ぐらいで読めます。
第3章「増えるサラリーマンの無税生活者」のあたりは、以前読んだ、只野範男『「無税」入門』と内容が重複しているな、と思った。
いちばんインパクトがあったのは、第2章「強引に税金を払わない人々」。周りにいないタイプに人たちだが、現行の税制の姿が浮き彫りになっていて興味深い。例えば、下のような事例を紹介している。
- 無税を可能にさせる「白色申告」の恐るべき実態
- 「無申告」なら課税しないという盲点
- 開き直って「税金を払わない」建設業者たち
まあ国税調査官もノルマを達成するために、効率のよい事案が優先的に扱うというところがポイント。あまり稼いでいない人はスルーされる可能性が高いというわけだ。
そろそろ確定申告の季節を迎えるが、こうした読み物を通して税金に対する意識を見直してみるのも有意義だろう。とくに税金が天引きのサラリーマンは税金の払い方を考えてみるいい契機になるかもしれない。