退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

朝ドラ「舞いあがれ!」終了しました

朝ドラ「舞いあがれ!」は、2022年度後期放送のNHK連続テレビ小説」第107作。桑原亮子作。脚本は桑原に嶋田うれ葉と佃良太を加えた3人体制。ヒロインは福原遥

舞台は1990年代から現代。小さいころから空に憧れ、町工場の街・東大阪と長崎・五島列島でさまざなな人たちと関わりあいながら、奮闘するヒロインの姿を描く。

どうも掴みどころのないドラマだった。複数人体制での脚本のせいでドラマに統一感に欠けていたこと原因だろうか。通して見ていると結構気になった。

ストーリーのなかでは、ヒロインが大学のサークルで人力飛行機を飛ばしたことをきっかけに、大学を中退して航空学校に入学してパイロットを目指すというあたりまでは面白く見ていた。とくに航空学校での訓練の様子は興味深い。教官役の吉川晃司もよかった。

このままキャリアを重ねて旅客機のパイロットにでもなるのかと思ったら、いきなり「町工場編」に突入してドラマとしては急速に失速。ヒロインも挫折したのだろうが、視聴者のがっかり感も大変なものだった。

町工場編が延々と続くあとに、ヒロインが唐突に町工場同士をつなげる会社を起業して再度驚かされた。ラストは学生時代のサークル仲間が経営するベンチャー企業を助けて、「空飛ぶ車」を開発してパイロットとして搭乗して五島列島まで飛ぶ。これまでの登場人物が集まって大団円。なんとか最後は舞い上がった。

やはりパイロット路線を崩さずに、航空会社の訓練や空港の裏側などを描いてほしかった。最後は宇宙飛行士になってもよかったかもね。

さて出演者では、アイドルグループ「ribbon」のメンバーだった永作博美がヒロインの母を演じていたのが印象に残った。大阪弁にやや難があるように思えたががんばっている姿を見るのはうれしかった。映画などで見かけるはあったが、連ドラに出演しているの見るのは初めてだった。元ribbonが母親役を演じるような年齢になったのは感慨深い。

ちなみに、私が推していたのは同じ乙女塾からデビューした「Qlair」というアイドルグループだったが、いまとなっては知る人も少ないだろう。彼女たちは元気にしているだろうか。

連続テレビ小説 舞いあがれ! Part1 (1) (NHKドラマ・ガイド)